続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

ゆるキャンをメインに身延線を行こう

ゆるキャン△(以下ゆるキャン)の聖地を巡るのは公式の言う通り「ゆるくない」。原作の舞台は山梨〜静岡を縦に貫く身延線沿線であり、JR管轄とは言えワンマン2両。時刻表を見ても1時間に一本あれば良いところというマイナな路線である。しかし静岡から都内に帰る際に「しずおか周遊キップ」を使えば身延線を含んだ静岡〜甲府が2670円で乗り放題になる。甲府に行ったことがなかったこともあり、富士〜甲府を途中下車しつつゆるい聖地巡りを行う事にした。

前の日↓

firstlot13.hatenablog.com

 

今回巡る聖地は

・富士浅間神社(7巻)

身延駅身延山(3巻、5巻)

の二つだ。

他、なでしこのキービジュアルになっている甲斐常葉や、名前が強烈な波高島、登場人物が通う高校があるなども路線にあるが、時間の都合で割愛した。

 

・富士浅間神社

なでしこがソロキャン祈願に訪れた神社である。各地の浅間神社の総社であり、巨大な鳥居が特徴だ。が、なにぶん到着が午前8時だったため本当に神社に参拝しただけになった。周辺の富士宮焼そば店などもやっておらず、目を引いたのは境内の湧き水(途轍もなく綺麗)くらいだった。あと南極の石が鎮座していたのは宇宙よりも遠い場所ファンとしては見逃せない。

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湧き水の池。底がくっきり見える

毎回思うが観光地のポテンシャルが発揮されるのは昼以降であり、朝っぱらに行くものではない。

 

 

身延駅身延山

アニメにも出てきたので、ここは駅内に聖地巡礼マップがあったりスタンプラリーが開催されていたりアニメ聖地然とした雰囲気だった。ガルパンにおける大洗という感じだ。原作ではここからカリブー(キャンプ用品店)に行ったりしていたがカリブーのモデルはまた別の駅にあるらしい。残念。

特徴的な古風な街並みは10分もすれば途切れて他と変わらない風景になるので、駅周辺だけでは少々物足りない(なでしこがバカ買いしたみのぶまんじゅう屋さんは駅近くにあり、お茶を出してくれる。目の前のカップルには何も言わないのに購入時「スタンプラリーもありますのでね」と言われたのはまさに慧眼に脱帽といったところだった)。

 

ので、そこからバスを使い身延山に向かう。

身延山にある久遠寺日蓮宗の総本山であり、立派な三門と287段ある石段が特徴的だ。特に石段見た目だけなら作画崩壊と言える恐ろしいもので、更に迂回路たる坂道に続く道は全体の7分の1の所にしかない。序盤に調子付いて登っていくと道半ばで心が折れ、なまじ見晴らしがいいので石段の上からも下からも見世物になる羽目になる。ゆめゆめ気をつけるように(体験談)。

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一段一段が高いので太腿が死ぬ階段。下りも落ちそうになるので危ない

この部分はアニメになっていないが、ゆるキャン原作では夜にロープウェイに乗って山頂へ向かう描写が出てくる(ロープウェイの乗り口も石段の上だが、作中では斜行エレベーターを使っているらしいアングルのコマがある)。20分間隔で動くロープウェイに乗り、山頂に着くとそこからは霧まみれの大パノラマが広がっており、つまり何も見えなかった(というか午前中はずっと小雨だった)。

一応甲府盆地や7巻でしまりんが桜さんといかがわしい(要出典)旅行をする赤沢宿が見下ろせる。とりあえず心の目で見つつ(オタクは心の目を使うのが得意)、串切り団子をいただいた。苦死切り、と引っ掛けて提供時に餅が刺さった串の先端を切る物なのだがこれがふわふわでめっぽう美味しい。オススメだ。

 

 

あとは山を降り、適当な蕎麦を啜りつつ身延駅ゆるキャンのサントラを聴いていたたまれない気持ちになったりしていた。オタクが聖地で一人BGMを聞く姿は本当にいたたまれない。

 

と、ここでゆるキャンパートは終了。以降は甲府までただの温泉旅となる。

その舞台は下部温泉。信玄の隠し湯と言われる温泉街だ。駅は無人駅で、温泉街までは3キロほどある。その一番駅チカの公共浴場に寄ってきた。まぁなにもないところなのだけどそれがいいと言うか、鄙びたという表現が最も正しいだろういい空気だった。実際旅先で温泉に入るのはゆるキャンの伝統なので。

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 何もない様子。川のせせらぎだけが聴こえる温泉も良いものだ。

おそらくロビーのソファでおじいさんがゴルフを見ている横で、棚にあるゴルゴ13傑作選を読むというのが人間的に正しい行為なのだろう…と思いつつここで旅は終了。

身延線、基本なにもないのだけど都会からかなり近い何もなさなので、山並みが好きな人にはたまらないだろう。というかキャンプ場が豊富にあるのでキャンプで次は来たいなというところだった。

 

そんな感じで、最後は甲府ほうとうを貼っておしまいです。明日はもっといい旅ができるよね。イマジナリーハム太郎