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実録・英語が話せない人間の旅行法

 

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写真のようにこのように海外は日本では見られないものやできない体験で溢れている(伝わりづらい写真を…)。問題はそれらの中に言語が含まれていることだ。
意思疎通の大半を占める言語が不自由だと困ることは多々ある。例えば「ここに2日間荷物を預けられるか?」と聞くのに5分くらいかかったりする。
しかし要点さえ突いていれば、「行って」「帰って」来ることはできる。
せっかく「行って」「帰って」きたばっかりなので、旅程を振り返りつつ少しその要点を書き残しておこうと思う。
またどうにもネットには「一人で海外旅行」というと「金を持たない大学生バックパッカー」か「金を持っているマイル溜め高級旅行者」のどちらかが検索に出てくることが多くこの中間の情報が少ない。
そんな「一人で海外行くけどドミトリー泊まるほどコミュ力がない社会人」に対しても有用な情報になればいいと思っている。
またこの記事の参考は以下である。

〇予約編

・ホテルは駅沿いに取る
今回のトルコ→スペイン旅行は手配をすべて自分でやった。
主に使ったのはExpediaとBooking.comだ。これらは飛行機も宿もチェックイン時予約時のメールを見せれば話が通じる。
予約完了画面を印刷した紙とパスポートを受付に見せ「check in,please」というと航空券だったりホテルのキーだったりが渡される。
予約する時にはどうしても価格を見てしまうが、慣れない海外なら価格よりも迷わない方法を考えるべきだ。迷ったらすべてが終わる。
特に海外は目印にできるものが少なく、通りの名前で位置を把握することが多い。初心者には難易度が高い。
とにかく駅に近いところであれば移動が楽になる。多少高くても駅近を取ろう。
ちなみにこれに従った結果、マドリードでは最寄りの地下鉄駅が工事で閉鎖中だった。そういうこともある。
 
・移動手段は確認しておく
海外では公共交通機関での振る舞いが各国異なる。公共物だからと日本のノリで使おうとすると「バスは支払いが完全カード化されている」なんてことを知らずに揉めたりする。なので電車バス飛行機の乗り方は見ておいた方がいい。
ここを甘く見ていると、マドリードで帰りの空港ターミナルがわからず謎の駅で降りてしまったりする。適当なバスに乗ってイスタンブール空港に送り返されたりする。飛行機から降りてどこでパスポートチェックするかわからず空港で40分さまよったりする(全部準備不足が原因すぎる)。
万が一怒られたりしたらテンションが下がるし、一人旅においてこのテンションの降下は致命的だからだ(自分の機嫌は自分で取るしかない)。
 
 
◯現地編
いざ飛行機に搭乗し、現地につくと分からないことだらけだ。まずトイレに入って水の流し方がわからない(マドリードでは苦笑気味に隣のお兄さんが教えてくれた)。ドアの開け方がわからない(通りすがりの通行人が教えてくれた)。ジャムの蓋が開かない(これは力不足)。
そんな中でも使いやすいであろう実践的な知識が以下である。ちなみに会話はほとんど必要ない。日本ですらコミュニケーションが不足する人間は海外ではより喋らなくなる。これは事実だ(逆に火事場のなんとやらで聞くべきものは聞かないといけなくなる
 
・「出口」と「トイレ」を覚えよう
現地に着いたら後は流れである。一人旅なのだ。なにも気にすることはない。
ただ、「出口」と「トイレ」は別だ。見学にせよ移動にせよ知らないところに入ったら出なくてはならない。
この時に「exit→」と表記がある保証はどこにもない。たいてい緑色の表記がこれだが、とりあえず現地語で「出口」を調べよう。
調べたらその看板を探し従って外に出ればいい。トルコだったら「girl(的な)」スペインだったら「sador(的な)」である。
余裕があれば入口も覚えておこう。これで出たり入ったりし放題だ。
 
またトイレも困る。男女の記号や「toilet」と書いてあればいいが保証はない。特に個人経営っぽい店では殆ど英語では書いていない。そして3回に1回は男女がわからなくなる。海外ってそういうものだ。
だからトイレの現地語も調べる。スペインだったら「amos」。わからなかったら「toilet,OK?」と聞こう。5W1Hなんて必要ない。英語では語尾を上げれば疑問文だ。
 
・ホテルのレストランを使おう。
海外での楽しみはやっぱりご飯である。食文化の多様性は世界を知るにはいい機会だ。
しかしネットでは「観光客向けの飯はマズい」「現地民しか行かないご飯屋は安くてうまい」「汚い店でも接客はいい!優しいおかみさんと仲良くなろう!」とニッチなご飯屋さん情報が山ほど提供されている。
結論から言うと無理である。初見でそんな現地の人でにぎわう個人経営の飯屋なんて行けるわけがない。日本の旅行先ですら常連でにぎわう個人経営の居酒屋に入れないのだ。ましてや海外おや。
いいのだ。観光客なんだから1食に高いだのなんだの。どうせ食べるのは6食くらい。朝をホテルで食べるなら4食分しか金を落とさない人間がガタガタ言うんじゃない。しかるべき価格を払うべきだ。
しかしとはいえ海外はなんか客引きが怖いし、なかなかご飯屋さんには入れない。入ってもなんか注文方法とかわかんないし。店員も日本みたいに「おひとりですか?」とか聞いてくれないし。
だから困ったときは現地ホテルについているレストランに入ろう。ホテルに併設なら接客はちゃんとしてるし、大きいお札でも対応してくれる(エクスチェンジ直後だとやたら大きい額のお札しか持ってなくて使いづらい状況がある)
まぁあまりに高級な所では困るのでちゃんと店前にメニュー表があったら確認はしよう(都会では特に。しかるべきとは言ったが、前菜のスープに17€は払えないのも事実だ)。
もしくはあからさまなチェーン店だ。マックやバーガーキングでもいい。タコベルとか、その他こぎれいなチェーン店なら慣れない客でも対応してくれる(日本以上にぞんざいなチェーン店を楽しむのもいい)。あとは屋台とか。
 
・それでも地元のレストランに入りたいなら、入ろう。
とか何とか言ったけど自分も毎度バーキンに入っていたわけではない。地元のレストランにも入っておいしいご飯を食べた。
そんなときの流れを説明しよう。大体10単語以下で会話は完結する。
 
まずお店に入る。大体カウンターの奥にテーブル席があり、なんだかよくわからん内装をしているのがほとんどなので店員っぽい人(店員かどうかも実際海外ではよくわからない。気の良さそうな人と言い換えてもいい)に指を1本立てて「1person,OK?」と聞く。OKならどっかしらに通されるので、メニューを開く。
メニューを決めたら手を挙げて(セットで「Sorry/Excude,me」と言ってもいい)店員を呼ぶ。店員が来たらメニューを見せて「This one and this one,please」とメニューを指さしながら注文する。これで通じなかった国はない(サンプル:6か国)
あとはメニューに合わせて店員から質問がきたりする。ソースの味、焼き加減、付け合わせのパンの種類、ミルクの有無…ここは頑張ろう。店員も頑張ってコミュニケートしてくれる。俺は黒パンと白パンの2択を理解するのに2分を要した。
いざ料理が来たら食べよう。海外なので多少大きいかもしれない。食べよう
食べたら「Check、please」と店員を呼ぼう。レシートが運ばれてくるので、カードかキャッシュで支払い「thank you」と言い、外に出る。
 
こんな感じだ。ちなみにこぎれいな店を選びがちなのはメニューの有無がここでは大事だからだ。メニューがないとちょっと困る。また、ショーケースから選ぶ方式も指では伝わりづらかったりするので、カタカナ英語でもメニュー名を発音してあげると店員が喜ぶ。
 
今のところ観光地でそんなに愛想悪い店員には当たったことがない(お仕事中に談笑してるのは向こうではデフォなので、話しかけづらいというのはあるかもしれない)。気が良すぎると「日本から来たのかい!HAHAHA!もし今度また彼女を連れてきたらサービスしてあげるよ!だからトリップアドバイザーで高評価よろしくな!」と言われたりする。てか結構言われた。トリップアドバイザーすごい。
 
こんな感じだろうか。
とにもかくにも高等教育まで受けた人間なら単語レベルであれば、問題なく海外に行くことができると思う。あそこに時制は存在しない。旅の中ですべて英語で説明されるツアーに参加したが、3割位は説明を理解できた。それくらい結構単語って知っているものだ。ターゲット1800も必要ない。問題はきっとヒアリングで(room numberが聞き取れない)そこはなんとなく旅行中になれてきたりする。
こまったらGoogle翻訳とネットを駆使しよう。現代の一人旅は一人ではなくSNSなどで繋がりながら旅行している、なんて記事を見たこともある。それくらいインターネットはこの場合においては心強い。
それでも予定が狂うこともあるかもしれない。その時は村上の言葉を思い出そう。
だからそこにあっては、物事は我々の思惑どおりには展開しない。逆に言えば、物事がとんとんとうまく運ばないのが旅である。上手く運ばないからこそ、(中略)我々は旅をするのである。
 

 「雨天炎天」からの引用だけれども、こういうことである。

良き旅を!