続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

指宿・松山旅行(指宿編)

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朝早く起きる。前日通話していたこともあり眠いが、気合で家を出る。朝5時の空気は冷たい。空港までの経路は電車と加えてバスの併用が選択肢に上がるが、安いからと電車に乗ったら座れなかった。結果うとうとうとしながら空港へ。保安検査場の時間の塩梅がよくわからなかったので結果早めに登場口で待つことになった。平日の朝の空港は結構デスクワークしてる人がいる。みんな頑張ってる。空港の雰囲気は好きだ。移動の結節点はどこも独特の雰囲気を感じる。バスターミナルとかフェリーターミナルとか。飛行機に乗ったら眠気から爆睡。コーヒーも貰えず鹿児島に着く。鹿児島空港は良い地方の空港の雰囲気があった。今回の目標は指宿なのだが空港からバスで直接行くかバスと電車を併用するか迷う。結局後者で(伏線です)。

鹿児島中央駅から鹿児島本線で指宿へ。2両編成の電車は山を抜けたり沿岸部を走ったり忙しい。沿岸部からは桜島がはっきり見える。前桜島をサイクリングしたのは楽しかった。一時間半電車に揺られると指宿に着く。ここで伏線回収。指宿で行きたい温泉があったのだけど、そこへのアクセスに使うバスを先程の選択で逃していた。バスなら間に合ったのに〜。泣く泣くレンタカーを借りる。レンタカー、一人利用だとコスパ悪い。借りる際に支払いが二千円キャッシュバックされるスタンプラリーの話を聞いて参加する。スタンプ一個千円てすごいな。

レンタカーを走らせるとなかなか楽しい。地方でレンタカー借りる旅をめったにしないので慣れない車に悪態をつきつつ(ワイパー止まらない)温泉へ。

絶景の露天風呂らしいが、果たして。

温泉の近くには塩田跡もある

車もまばらな駐車場に車を停め、いざ露天風呂に向かう。

ppp.seika-spc.co.jp

からりと扉を開けると九州最大級とされる露天風呂が扇状に広がっていた。その大きさが広く感じられるのは、そのさらに向こうに広がっているのは大海原と無関係ではないだろう。海に付き出す崖にある露天風呂はその縁いっぱいに湯を湛えている。その湯の境界線は海と一体となり、まるで景色全体に湯が広がっているように見える。そんな錯覚をしながら冷たい海風から逃げるように湯に身体を浸すと、手足足先から痺れるような暖かさが身体を巡っていくのがわかった。思わず喉奥から息を漏らしながら、湯と海の境界線へ近づく。

眼下に目を凝らすと漁船が何艘か、緩やかな潮の流れに身を任せているのが見えた。そこに雲の切れ間から陽光が差し込んでいる様は穏やかという題名の絵のようだ。

扇状の温泉の縁に合わせて右を見ると、薩摩半島の突端が見えその奥には薩摩富士と呼ばれる の左右対称のシルエットが聳えている。左に顔を向けると奇岩竹山がその急峻な岩肌を覗かせているのが見えた。身体をさらに深く沈めると目線が下がり、湯と海の境界線がいよいよ見えなくなる。大地と海のダイナミックな共演を視界に収めていると、日頃の悩みがちっぽけなものに思え、忘れかけていた大自然への畏怖がふつふつと、心に芽生えてくるようだ。

開聞岳



急に小説文体になってしまいました。それくらい良かった。存分に景色を楽しんで忘れずスタンプを押し温泉を後にする。もう一つのスタンプがある九州電力の見学施設へ向かう。地方の公的施設にあるあるの受付のお姉さんの丁寧な歓待を受け、写真2枚でタービンの説明を受ける。『では展示室へ』とお姉さんが扉を開くとそこには絶賛稼働中のタービンがあった。実物を見せるのかよ。存外楽しい施設だった。

スタンプを2個取得したので揚揚と公衆浴場へ。景色こそ臨めないが古びた浴槽に身を浸すのも良いことだ。ポカポカになったのでレンタカーを返却。海岸沿いを歩きながら宿に向かう。対岸には大隅半島がうっすら見える。

夕焼けが港を照らす

宿にチェックイン。ここはご飯が有名とのことで今まで食事を取っていない。いざ夕食。とんでもないボリュームと美味しさ。特にさつま揚げが絶品だった。さつま揚げ舐めてました。

お刺身

部屋で酒飲んで風呂入って就寝。

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翌朝七時半起床。健康的!朝ごはんもまたボリュームがすごい。女将さんに礼を言ってチェックアウト。指宿駅から鹿児島中央駅に取って返す。鹿児島中央駅で地域クーポンを使用しお土産を取得。早めに新幹線に乗り博多へ。『おもいでエマノン』を読む。増田の好きな漫画家教えてで鶴田謙二たくさん上がってたけどたしかに絵はうまいよ。SF描いてるし。本日は小倉からフェリーに乗るので、そこまで博多で暇つぶし。とりあえずサウナ。ウェルビーはいいサウナですよ。2時間ゆっくりして小倉へ。小倉の駅前は悪そうな雰囲気がしたのでガストで桜玉吉を読む。時間になったので小倉港へ。

今日の宿だ

港の連絡所で受付をしてフェリーに乗る。二等寝台には一部屋8台のベッドが並んでいるが、俺以外には誰も乗ってこなかった。おそらく船全体でも20人いるかいないかというところだろう。乗客はドライバーが大半で、この航路の常連のようだ。デッキに出ると小倉の夜景が見える。船の後ろではトラックが次々と搬入されていた。売店で缶ビールとカップラーメンを買いすすっていると船が離岸する。小倉の街明かりが遠くなっていく。エマノンもちょうどさんふらわーが舞台だったなと思い出す。長髪妙齢の美人はここにはいないが。風呂に入って寝る。フェリーの様々な音がうるさいがアイマスクと耳栓を駆使してとにかく寝る。

闇夜にロゴが輝く