続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

指宿・松山旅行(松山編)

某日

船内アナウンスが着岸予定を告げる。飛び起きる。5時間くらいは寝れただろうか。すでに眠い。しかし着岸後も7時までは船内にいられるらしい。とりあえず外甲板に出るけど行きと同じく真っ暗。諦めてベッドに戻り寝る。また起きる。夢の中でもフェリーで寝てた。でもさっきよりはマシ。フェリーを降りるとまだ真っ暗。一人で人っ子一人いないフェリーターミナルに出る。ターミナルだけが眩しい。ターミナルを出るとちょうど空が白み始める頃合いだった。

白み始める空

最寄りの高浜駅まで徒歩で向かう。海岸に沿って幾度もカーブする道をひたすら歩いていく。聞こえるのは波の音と係留された船やタイヤが軋む音、朝を告げる鳥の声だ。空はだんだん桃色に色を変えていく。海の向こうに瀬戸内海に浮かぶいくつもの島のシルエットが、朧気ながら現れてくる。途中自販機で甘ったるい缶コーヒーを買って飲んでみる。普段は飲まないけどこの景色に最も合うと感じたからだ。



高浜駅に近づくと、こんな朝から人がぞろぞろ歩いている。最寄りの島、興居島へのフェリーに並ぶ列だ。学生からおじさんおばさんまでがフェリーを待っている。当たり前のように通勤通学にフェリーを使う生活があるのだと改めて思う。駅から電車に乗り松山の中心街へ。まだ時間は8時でどこもやっていない。マックもドトールもやっていない。それなら、と路面電車2日間パスを買って一気に道後温泉へ向かう。駅前から続くアーケードをくぐり抜けると派手な遮音壁に囲まれて鉄骨で保持された道後温泉本館がある。今改装中なんだよな。とりあえずお金を払って中へ。中ではいろんな係の人がいろいろしており人件費がすごそうと思った。混んでるときにはめっちゃ時間かかりそうなので朝一がお勧め。温泉自体は普通の温泉だったが人が少ない大きな湯舟はいい。ひとっぷろ浴びてついでに道後温泉駅併設のスタバでドーナツを食べたら元気が出てきた。やはり甘いものはすべてを解決する。

少し付近をうろうろして(付近には風俗店がぎっしり入った坊ちゃんビルなどがある)、担々麵屋さんに入る。ネットで見たから来たけど結構混んでた。平日だぞ。担々麵は辛すぎずうまい。腹も満たしたので松山城へ。城は市内の山の上にあるのでリフトで向かう。スキー場でもないのに。山の上に着くと天気も良く、眼下に松山市内を見下ろすと城主の気持ちになれる。松山城自体保存状態が良くいかにも攻めづらい城って感じで良かった。

ここ攻めろって言われたら怒るね


松山城売店でソフトクリームを食べながら次の旅行の予約をする。予約終わり。肩の荷が下りたので再びリフトで下山し、道後温泉駅へ戻る。そこからバスで本日の宿へ。奥道後へ向かうバスにはひっきりなしに子供が乗ってくる。結構山奥だけどな。なんて考えていたら宿最寄りのバス停を逃した。まぁ次ので降りればいいやと停車ボタンを押すもバスは止まらない。なんなら坂道を登っていく。おいおい。で、10分程バスに乗って降ろされたのは山の上に開かれたニュータウンだった。子供もみんなここで降りた。みんなニュータウン住まいの子供なのだ。そんな中山をひたすら下りなくてはならない俺だ。田舎のバス停一個を舐めてはいけない。ひたすら下る。周囲は工事現場でおそらくニュータウン拡張の工事が行われている。ぐんぐん下る。やっと宿に到着。このお宿は大きいホテルなので受け付けも広い。部屋はダブルの部屋だった。田舎あるあるの一人旅にダブルベッド。北海道とかもそうだった。

大きいホテルは良い



ホテルの大浴場は内湯と露天風呂があり、露天風呂の種類が充実していた。さっそく様々な風呂に入り、フェリーで疲れた体を癒す。そのまま部屋に戻ってちょっと仮眠。起きたら19時だった。突如空腹を意識する。予約時に夕食を取っていなかったが…あるいは、と思うが夕食単体で頼むと5000円を超えてしまう。泣きながら予備のペヤングを食べる。明日こそはいいモノ食べるぞ、と勢いで明日の夜に寿司屋を予約する。あとはだらだら『ハイパーインフレーション』を読んでお酒飲んでもう一回風呂に入った。露天風呂は夜に入るに限る。