続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

3月の富山旅行②

某日

朝ご飯がついていることをいいことにたっぷりの朝ごはんを食べる。普段全く朝を食べない(野菜生活を1本飲むくらい)ので休みの日にこんなに食べられるのは不思議。バスで富山駅に向かいそのまま高岡駅へ。高岡にはかの藤子F不二雄先生の記念館があるのだ。駅から記念館へ向かう道を歩く。ときおり小雪が降る中を歩くと、工芸高校(先生の母校)の横にそれはある。美術館の2階にはドラえもん以外を中心とした原画や本人の私物が飾られている。上京時のバッグなんてのはいかにも地元ならではの所蔵品でぐっときた。シンプルな描線の原画には直しのあとがいくつもあり、漫画制作の苦悩を感じさせる。あとメモ帳などにもアイデアがぎっしり書かれていてとにかくインプットとそれをアイデアに練る力の強さを感じた。ドラえもん記念館にはない深みを感じる展示で満足。

特徴的な形状の記念館

そのまま路面電車の駅まで歩く。すると強めの雨が降ってきて、マウンテンパーカーでなんとか凌ぎつつ歩道橋の陰で雨宿り。たまたま見つけたこじゃれたパン屋さんでクロワッサンとコーヒーを買う。いかにもパン屋然とした美人の店員さんがいて、俺が村上春樹だったら再襲撃してしまうところだった。クロワッサンも美味しかった。「MUGINOKANATA」というお店です。

おいしかったんです

地元出身の落語家さんがアナウンスをする路面電車で高岡に戻り、そのまま富山に戻ろうとするが、電車を間違えて反対方向へ行ってしまう。さらに切符の特性を勘違いして駅からも出られないエリアに行ってしまい時間ロス。こういうミスで気落ちしないのが一人旅には肝要だ。何事もなかったような顔で富山駅に戻り、富山ローカル「ランジャタイいわく」の聖地巡礼としてショッピングモールをぶらつく。ほんとは県庁に行きたかったけど諦めた。ここが学生が寝ていたハンモックか!とか言う。腹が減ったので再びローカル鮨チェーンへ。並ばず食えるのがいいところ。とにかくエビを食う。甘エビがとにかくうまい。ねっとりあまあま。椀もので体を温め、いざ今日の宿泊地である温泉へ向かう。

新幹線で黒部宇奈月温泉へ。ここの駅のタクシープールは偉い建築家が作ったらしい。駅前のビジターセンターで「くろぼくジェラート」を食べる。甘くて美味しい!トロッコ列車の模型を見ていると外国人観光客に話しかけられる。とにかくローカル線でどこかに行きたいらしい。そのローカル線は俺も乗るぜ!と駅に案内する。ローカル線には英語対応の看板などないのでなんとか駅名と発音を合わせて行き先を特定すると、俺も知らない駅だった。駅員さんに切符を買う通訳をしていると片道と往復を聞かれて答えに窮する。するとこれまた別の方が流ちょうな英語で外国人観光客に助け船を出してくれた。Ohグローバル。片道isONEWAY 覚えましたし。

2両編成の電車に乗り込む。ローカル線は立山連峰へと分け入っていく。この辺の人は毎日この景色を見ているのか。ローカル線は深い渓谷に沿って進み、その道中に点在する集落を見ていると生活を感じる。終点は宇奈月温泉駅だ。駅前の噴水を見つつ、宿にチェックイン。ここは東横インの系列で、公式サイトとアプリの合わせ技で結構安く泊まれるのだ。

温泉街に流れる川はいいよね

無駄に広い部屋でわおわお踊ったあと、温泉へ。内湯と外湯一つずつの温泉でゆったりくつろぐ。温泉に入ると人生の重大な問題に答えを出そうとしてしまうが結局そんなことはないんだよなぁ。日が沈むなぁ。温泉を出ると休憩所にビールサーバーとアイス取り放題のクーラーボックスがある。神だ。ここに住もう。ホテルを満喫して夕食へ。なんとセルフしゃぶしゃぶ。おいおい。ここを首都にしよう。脳のわんぱくを司る部位を活性化させぶりしゃぶとそのほか惣菜を食べまくる。辺りを見ると家族連れが多い。たしかにビジネスホテルライクで気兼ねしないし、ホテルは広いしプールあるしバイキングだし子供も楽しめるいい施設だ。家族連れの皆さん、おすすめです。ひとりでしゃぶしゃぶしてる人は見逃してください。

腹一杯になっておんせんおかわりして宿のオタクが好きな部分で『まとまらない言葉を生きる』を読み、寝る。