良い言葉がある。おっと思うような、気づきを与えてくれるような、ものの見方が変わるような言葉たち。視点も異なる話者も異なるそれが時系列も抜きに大量に並んでいておすすめされている。そういう画面を指でスクロールする。男は、恋愛は、老人は、親は、日本は、アメリカは、イスラエルは、地球は、未来は、過去は。大量の物事がスマートに言い換えられ裏を暴かれ意味立てられ揶揄されている。そのすべてが的を射ている。真実は一つではないので数打ちゃ当たる。そのすべてになるほど度思う。なるほどの価値が暴落する。
ドキュメンタリーを見る。市井の人たちがいろいろなことを言う。その中におっと思うような言葉も含まれている。こんなことを言う人が普通に暮らす世界は豊かだなぁと思う。
つまり人は人におっと思わせてしまうもので、逆に人は人におっと思ってしまう傾向がある。だからおっと思ったときは相手の良さではなく自分のそう思ってしまう傾向を気にした方が良い。自分の思想がたまたま相手に寄っているだけの可能性が高い。おっと思わせることだけ言っている人には気をつけた方が良い。素晴らしい言葉は言うほど素晴らしくない。気づきを得ても忘れてしまう。意思がなければ。
自称20代前半のアカウントが「恋愛やり尽くした」みたいなことを言っているのがながれてきてそういうことを思った。おっとは思ったけど俺がこれにおっと思ったとて。本屋で興味ない本棚見てるのと同じだ。そういう軽い「おっ」でいいじゃないか。