続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

スピーカーを買った

スピーカーを買った。前に買ったのは3000円くらいのロジクールのものだった。この価格帯にしてはサブアンプ(低い音が出るやつ)がついていたのだけど、当時アパートに住んでいたので下の階が気になってサブアンプは鳴らさず…。普通に聞くには問題なかったが先日ワイヤレスイヤホンにしたのもあり音への欲求が高まったので探すことにした。あとなんか時々音が変になるし。

そして友人から50万のスピーカー(一個なので、実質100万)を勧められながらも結果買ったのがFOSTEX3.0hだった。FOSTEXを色々勧められて実際にヨドバシにも見に行ったのだけど、実物は4.0(ちょっといいやつ)しかなく、その後たまたまネットで3.0が白色だけ在庫僅少で復活していたのでノリでポチったのだ。今現在は品切れである。やーい(よくないインターネット仕草。意味のない煽り)

 

しかしてそれが今日届いた。実物を見ると今までのものより大きい(これでもそこそこスピーカー界隈では小さいらしい)。とりあえず置いてみて、鳴らしてみる。

 

なんということでしょう。匠により音に空間が生まれました。270°方向から音を聞いているような感覚。これが1万円と少しの世界である。だいぶ変わるものである。


f:id:firstlot13:20200619210930j:image

お家にいる時間が長いみんな!今すぐスピーカーをよくしようぜ!

 

ちなみに、この際だからと音質について色々調べていたら様々なおもしろ情報が出てきた。もちろんこれで飯を食っている(音響さんとか)人もいるわけでこだわりだしたらきりがないのだけどそれにしても面白い。まぁ電柱を建てる人もいるくらいだし。音は物理行為なのでどうしても解決策が物理になるんだよなぁ。

耳かき音声で眠りに落ちる

ASMRと呼ばれるジャンルにあまり詳しくはないのだけど、気持ちいい音声の総称だということは知っている。在宅中常に音楽を流している民なので、雨の音とか焚き火の音とかを聞いたこともある。

ある日TLに突然こんなのが流れてきた。

www.youtube.com

上坂すみれの耳かき音声である。押しも押されぬソ連声優の名前は私だって知っている。

話は変わるが在宅勤務の昨今、昼休みの1時間に何をしているかと言うとベッドに横たわっていることが多い。眠いから。

つまりこの1時間で耳かき音声を聞けばいいのではないだろうか?なにが「いい」のかはわからないが、少なくとも耳かき音声は机に向かって座っている状態で聞くものではないし、このまどろみというのは耳かきシチュエーションに合っているのではないか?

 

そうと決まれば話は早い。善は急げという。昼食を腹に収めベッドにスタンバイし、試聴動画を再生し始めたのであった。

と、耳かき音声というのはその名の通り耳かきをされる音声であり、別に語りが入るわけでもない。俺の耳は唐突に和室にあり、そこに上坂すみれ(和服猫耳)が入ってきて唐突に耳におしぼりを当てられ細長い竹の耳かきを使って耳をかかれる。そんな様子が左右を行き来する声と衣擦れと吐息で描かれる。体感吐息が一番多い。本当はもっとちゃんとした設定があるらしいけど、試聴動画ではそこまで語られない。

そんな音声を寝っ転がって聞いていると、なんだかすべてがどうでも良くなってくる。というかもはや耳かき部分が要らなくなってくる。息遣いだけで十分成立するんじゃないか?シチュエーションは謎だが。息遣いがすごい。頻度だけならダイハード終盤のブルース・ウィリスくらい息をついている。

 

結果、いつの間にか寝ていたし、昼休みは10分ほど寝過ごしたし、40分後には上司とオンラインで仕事について話していた。社会人とはそういうものである。

500円玉貯金


f:id:firstlot13:20200612174512j:image

ペットボトルに500円玉貯金をしている。正確には5円と50円も貯めているし、一万円札も時には入れている。理由は特になく、なんとなくやっていたら習慣化していたと言うことだ。

 

先日、500円玉貯金をやってるぜ!みたいな匿名はてなを読んだら、コメントに「ただの両替」「500円玉投資をしろ」とかボロクソな言葉がついていた。なんでそんな酷いこと言うんだと一人憤慨していたが、「いやまぁ、両替といえばそうなんだけどさ…」と思い至り(最近のインターネットはだいたいこの傾向にある)、それじゃあということで初めてペットボトルの上部を切り取り、中身を数え始めた。上の画像はそれである。我ながら別に一本分貯めるわけでもなく中途半端な時に開けたものだと思う。

 

そして数え始めたのだけど、これがまぁめんどくさい。この数える部分が500円玉貯金の醍醐味のはずなのに。テレビで長年やってた人はいざ開封するとあんなに楽しそうに数えていたのに。何につけても辛抱が足らないのだ。結局、写真にある上半分ほどを数えて5万円くらいあったからいいや、みたいな感じになった。枚数にして150枚ほど。残りは放置して新たな貯金の礎にしようと思っている。秘伝のソース方式である。

 

給付金の申請もしたし、何か有意義にこの5万円くらいを使いたい。とりあえずおべべを買おうかなと思っている

自粛期間中外で踊る人がいたっていい。それがワイヤレスイヤホンをつけるってことだ。

ワイヤレスイヤホンを買った。

f:id:firstlot13:20200511232735j:plain

ピントが甘いイヤホン

3月に買ったと思うのだけど、それ以前の記憶をなくしてしまったというほど生活に馴染んでいる。今まで有線のイヤホンでどうやって音楽を聞いていたんだろう?どうやってビートに身体を乗せていたのだろう?ワイヤレスイヤホンは身体を自由に音楽に乗せてくれる。頭を、腰を、腕を振って行われる表現を一切阻害しないただそこにあるだけのイヤホン。これこそが求めていたものだったのだ…。

ワイヤレスイヤホンを買うと決めて以降、ヨドバシの試聴ブースに3日通ったが、ワイヤレスイヤホンはピンきりで5000円~存在する。店員に聞くと2万円くらいのものを勧めるものだから(実際ソニーの良い機種は最高)「えー」となり、予算は1万円ちょいで設定。

この機種を選んだ理由は複数あるが、まずはネームバリューでオーディオテクニカのものを選んだ。音はよくわからない。無論、今まで使っていたものは4000円くらいのイヤホンだったので音は比べ物にならないくらい良い。3倍の値段だがそれに見合う音がする。ミスチルが6人になったようだ。Perfumeも6人、(うち中田ヤスタカが3人)、女子12楽坊も64楽坊になったようだ(聴いたことはない)。

そしてフィット感。ワイヤレスイヤホンを避ける人は「あんなんすぐ落ちるんじゃないの」と思うだろうがところがどっこいそんなことはない。機種によるけど、ヘドバンしたって落ちない。耳に吸い付くはヤモリのごとし。動かざるは山のごとし。いろいろ試してみればいい。

あと色もいい。彩度が低い青、おしゃれカラーだ。

 

買ってから、在宅中もこいつにお世話になりっぱなしだ。もともと作業中何かを聴く習性があるので、耳にはめたままトイレに行ったり一踊りしたりできるこいつは便利である。外でだって、自由に踊れる。俺はジーン・ケリーだ。自粛期間、You Tubeでいろんなライブが配信されている。ワイヤレスイヤホンを買おう。好きに踊ろう。

プロフを作る

在宅勤務をしているとご飯の重要性に気づく。実家暮らしなので母が料理を作っている(ここを「なので」でつなぐとここからの時代生き残れないのではないか?)が、家族全員が在宅勤務になったのでご飯の量が増え、母の負担を軽減するためお昼代が別途かかるようになった。自分で作ればただである。

そう思うとやけに料理がしたくなって、ブログにも前に書いたが料理をちょこちょこ作っている。そして先週はプロフを作った。プロフとはピラフのご先祖様であり中央アジアの炊き込みご飯だ。シルクロードの真ん中なのでこれに似た料理は東西に存在する。南下してビリヤニになったという説もある。なぜプロフに目をつけたのかと言うとブログで取り上げられていたからだ。

dailyportalz.jp

 

なんだか美味しそうでしょう。だから作ることにした。行程は説明しない。文字にするのが面倒くさいから。ざっくり言えば米を炊飯器で炊かずにスープで炊く料理だ。パエリアと同じである。このフライパンで米料理を扱う行為は結構面白くて好きだ。単純だけど変化が出やすい。今風に言えば映える料理である。

f:id:firstlot13:20200423174720j:plain

大量の油で炒められる肉と人参

プロフは人参がポイントらしい。あまり触れたことがない食材だったが人参って硬いしめちゃ大変だ。千切りに向かない。また本場は羊肉で作るらしいが牛肉が安かったので牛肉にした。ここにクミンを大量に入れ、、米も入れて水も入れて炊き上げる。

f:id:firstlot13:20200423174852j:plain

米に埋もれたにんにくを潰して食べるとうまい

できあがり。3合で作ったが4人でちょうどいい量だった。アブラマシマシ飯に人参が合うのである。食生活に変化をつけたい人におすすめです。

東京さぬき倶楽部に行く

なにもしないという贅沢は良く語られるが、やってみるのは難しい。
ていねいな暮らしと同じように理想郷としてそれは語られがちである。
 
だが現在、なにもしないが急速に評価されている。stay home。STAY TUNE。マスクがない奴もうgoodbye。
 
そんなわけで先週の週末、「東京さぬき倶楽部」という都内の宿に行った。
目的はなにもしないこと。より正確に言えば天冥の標ラスト4巻を読破することだ。
目的の宿は8月に閉館が決まっており、素泊まり3000円という素敵な価格で宿泊可能だったのである(実際はこのコロナウイルスのあおりを受け今月閉館らしい)
 
いざ都内に出ると、荒廃した東京をモチーフにしたオープンワールドゲームをやっているかのような錯覚に陥った。
外出している身では何も言えないのだけど、こそこそと人がいない街を通り、宿にこそこそと入る。
そして文庫本を開き、読む。風呂に入る。酒を飲み、寝る。起きる。ホテルの食堂で飯を食う。本を読む。風呂に入る。本を読む。寝る。
レベルの低いポケモンくらい行動の選択肢が少ないが、しかたない。これが目的だったのだ。もはや接する人数は家にいるときと変わりがない。むしろ少ない。宿でも誰ともすれ違わなかった。
そんな感じで趣味に没頭するのおすすめです。札幌だとこういう需要でホテル開放してるとこもあるそうで。
 
 

天冥の標全部読んだ

天冥の標全部読んだ。全10巻17冊。長大な読書体験だった。読了したもので言えば終わりのクロニクルに匹敵するものだった。読み終わって思うのは、これほどの物語がこの世に存在していてよかったなぁということである。

 

正直、物語を俯瞰してテーマがどうだとかを言えた話ではない。頭が悪いので、この差し渡し(この表現をこのシリーズで知った)1万年にも及ぶ時系列を縦横無尽に行き来するストーリーライン、その全てに息づくキャラクター、それらの思惑を整理して語ることはできない。それこそトリビュータリーが出会ったときのように、別の生き物の語彙を借りるなどしないと到底不可能なことだ。かと言ってこの物語の鮮やかなトリックや伏線を詳らかにしてネタバレを犠牲にしてでも未見の人にアピールしようというのも違うと思う。そこでうける衝撃はその鮮やかさだけでなくストーリーに乗った思いを汲んでこそだと思うからだ。つまり、天冥の標について語り得ることはないのだ。ないのだ、で終えられたらオタクは苦労しない。自分でも理解し得ない感情をそのまま吐き出すのでなく自身で醸造して、一滴を絞り出し他人に押し付けるのがオタクの常道ではないか?

 

天冥の標は多様性の物語だ。LとかGとかBとかDとかにとどまらないすべての宇宙に在るそれらについての物語だ。そしてそれを語る発端は「対話」にあり(Ⅴ巻)、火口は「分断」にある(Ⅱ巻)。物語中、人類は宇宙空間へと拡散し、増え、栄え、多様性を獲得した。それを多様性というのは宇宙が広いから取れる、取らざるを得ない選択肢が多かったことと関わっている(『酸素いらず』の多様性は国家の端緒に関わっている(Ⅲ巻))しかしその中でも細かな分断は行われ(男女のセックスの違いとか(Ⅹ巻))争いの火種になっている。特に巨大な分断は『冥王班』というウイルスで(Ⅱ巻)とてもタイムリーに2020年起きている分断でもある。これはたまたまだが、この現実が天冥の標というフィクションを下支えする想像力を養っているというのはとても皮肉だ。

 

そうしてズタズタに引き裂かれた大きな勢力、小さな個人を繋いでいく営みが物語のテーマだ(の、少なくとも1つだ)。これはネタバレには当たらない。行った物語が帰ってくるように、引き裂かれた物語はつなぎ合わされる。しかしその引き裂かれ方、つなぎ合わせ方はSFのそれである。病原菌による差別が宇宙規模になったときどのように作用するのか。セックスの多様性を持つヒト達が助け合うためには何が必要なのか。男女の概念が異なる諸属とどのように共生するのか。このイメージを描くSFの筆致は全巻通して衰えない。この多様性という必然の出来事を強烈に描くため、SFという長大な時間軸を操るリーダビリティがある方式が選択され得たのではというようにSF性はテーマと密接につながっている。目の前にないものを想像し喚起するこの方式は、物語のラストと循環しているように今思える。深読みのしすぎだろうか?『作者の人そんなところまで考えていないと思うよ』?チヨちゃん、それは寿ぐべきだ。『この物語はそう思えるほど考えられる物語だからだ』

 

とにかく、天冥の標を読んで欲しい。心の底からおすすめできる。今なら全巻セットでKindleが1万円しないぞ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B086YSTZGZ/ref=cm_sw_r_tw_apa_i_1HEKEb2AZJSXD