続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

指宿・松山旅行(興居島編)

某日
起きる。まだ足が疲れている感覚。しかし朝ごはんはバイキングだ。会場へ向かうと家族連れがたくさんいた。ホテルが大きすぎて今まで全然人に会わなかったのか。テレビ千鳥の影響でバイキングには少し気を遣うようになった。会場を視察してから食材をバイキングする。Twitterに写真をあげたら友人から「じじくさいチョイスだ」と言われる。地方なら和食でしょと返信してでも2周目でフレンチトーストを食べる。メープルは偉大だ。満腹になったのでダメ押しの露天風呂に入り、チェックアウト。バスと路面電車で今日宿泊のアパホテルに行き、荷物だけ預ける。身軽身軽。で、なにをしようか。正直予定を決めていなかったのでなんとなく昨日気になっていた興居島へ。島に向かうフェリーには結構な量の車が乗りこんでいた。生活の一部なんだなと改めて思う。
フェリーに乗り込んで15分海上を走ると到着。島のフェリー発着場にはなんだかモダンな建物が建っている。とりあえず電動自転車を借りる。帰りの船もついて千円!お得だ。当てもなく海岸沿いの道を漕ぎ出す。冬だけど日差しは暖かく自転車を漕いでいると少し暑く感じる。瀬戸内の海が浜辺に打ち寄せる音がする。やっぱり島には自転車だ。

静かな海



島はひょうたんみたいな形をしていて真ん中がくびれている。そのくびれの部分を横断し、島の逆側に行ってみる。逆側にも静かな海岸があったので寝転んでみた。海の音だけがする。日差しも暖かい。これ以上に必要なものがあるだろうか。ぼーっとしてたら猫が寄ってきた。島にちょいちょいいるみたいだ。残念ながら食料は持っていないもので写真だけいいすか。

猫が落ちてる



30分くらい寝転んで気が済んだので自転車にまたがり旅を再開。ちょっと高いとこ行ってみるか~と調子に乗ったらよくわからない道に迷い込んでしまった。道が無限にアップダウンを繰り返している。周囲はみかん畑ばかりで収穫に使う軌道が畑を貫いている。ヴァイオレットエヴァーガーデン劇場版で見たやつだ。ではなくどこだここは。うろうろしていると帰りのフェリーの時間が近づいてきてしまう。とにかく急いで自転車を漕ぐとやっと海岸沿いに出られた。あとは港に急ぐだけだ。風景に目もくれず漕いだ結果フェリー出発10分前に港に着く。ひー。



松山に帰ってカフェで息を整え、(ここ秋葉原にも店舗あるんだ)予約した寿司屋へ。歓楽街の一角にある、普段は絶対行かないような寿司屋然とした引き戸を開ける。うわー、カウンターや~~~。席に着き、コース料理を待つ。店には自分しかいないので、待っている間板前さんが「ご旅行ですか?」と話しかけてくれる。なけなしの社会性を発揮してなんとか会話を続ける。突き出しも出てくる。お酒を飲む。うわ~~おいし~~~魚、厚~~パクパク食べると会話にもドライブがかかってくる。まぁ内容は当り障りのないことなのだけど…天気の話「松山の人は寒いの嫌いなんで来週は外でないっすね」料理の話「うまいラーメン屋があって」経済の話「コンビニとか何買っても高いじゃないですか」…あと板前さんはよく客(俺)を見ている。カメラを持っていることとかビールを小で頼んだからお酒弱いのかなとか。そんな観察されたら好きになっちゃう(シソンヌ)
という感じで1時間半コース+追加の握りと日本酒を1合いただき満足して店を出る。また松山に来ることがあったら寄ろう。
ホテルに帰って友人とちょっと通話し寝る。

早めに起きる。ホテルから歩いて空港行のバス乗り場へ。40分も乗れば松山空港だ。松山もかなり市街地と空港が近いので嬉しい。空港でまたクーポンを使ってお土産を購入。ついでに朝ご飯としてうどんをいただく。これは味のわりに高かったな…。松山空港は結構人でにぎわっており、保安検査場も待ちの時間があるほどだった。日曜日の朝だしなぁ。はたして飛行機も満席。窓際だったけどちょっと離陸直後に瀬戸内海を見下ろしただけで、あとはずっと寝ていた。

起きたら成田上空で、空港建設反対の1軒屋を探しているともう着いてしまう。降りると寒い。寒波、ちょっと来てないか。LCC特有の空港の端っこから歩かされるストロークも慣れたものでぞろぞろ歩いてバス乗ってドトールでお茶して電車で帰る。家でリュックを下ろし、ベッドで仮眠。1時間は寝れたか。

起きて今度は友人との新年会へ出かける。ハイボールとワイン。ワイン最近複数人で1本飲みがち。2軒ハシゴし大いに楽しんだ。良い一年になるといいですね。帰って寝る。

指宿・松山旅行(松山編)

某日

船内アナウンスが着岸予定を告げる。飛び起きる。5時間くらいは寝れただろうか。すでに眠い。しかし着岸後も7時までは船内にいられるらしい。とりあえず外甲板に出るけど行きと同じく真っ暗。諦めてベッドに戻り寝る。また起きる。夢の中でもフェリーで寝てた。でもさっきよりはマシ。フェリーを降りるとまだ真っ暗。一人で人っ子一人いないフェリーターミナルに出る。ターミナルだけが眩しい。ターミナルを出るとちょうど空が白み始める頃合いだった。

白み始める空

最寄りの高浜駅まで徒歩で向かう。海岸に沿って幾度もカーブする道をひたすら歩いていく。聞こえるのは波の音と係留された船やタイヤが軋む音、朝を告げる鳥の声だ。空はだんだん桃色に色を変えていく。海の向こうに瀬戸内海に浮かぶいくつもの島のシルエットが、朧気ながら現れてくる。途中自販機で甘ったるい缶コーヒーを買って飲んでみる。普段は飲まないけどこの景色に最も合うと感じたからだ。



高浜駅に近づくと、こんな朝から人がぞろぞろ歩いている。最寄りの島、興居島へのフェリーに並ぶ列だ。学生からおじさんおばさんまでがフェリーを待っている。当たり前のように通勤通学にフェリーを使う生活があるのだと改めて思う。駅から電車に乗り松山の中心街へ。まだ時間は8時でどこもやっていない。マックもドトールもやっていない。それなら、と路面電車2日間パスを買って一気に道後温泉へ向かう。駅前から続くアーケードをくぐり抜けると派手な遮音壁に囲まれて鉄骨で保持された道後温泉本館がある。今改装中なんだよな。とりあえずお金を払って中へ。中ではいろんな係の人がいろいろしており人件費がすごそうと思った。混んでるときにはめっちゃ時間かかりそうなので朝一がお勧め。温泉自体は普通の温泉だったが人が少ない大きな湯舟はいい。ひとっぷろ浴びてついでに道後温泉駅併設のスタバでドーナツを食べたら元気が出てきた。やはり甘いものはすべてを解決する。

少し付近をうろうろして(付近には風俗店がぎっしり入った坊ちゃんビルなどがある)、担々麵屋さんに入る。ネットで見たから来たけど結構混んでた。平日だぞ。担々麵は辛すぎずうまい。腹も満たしたので松山城へ。城は市内の山の上にあるのでリフトで向かう。スキー場でもないのに。山の上に着くと天気も良く、眼下に松山市内を見下ろすと城主の気持ちになれる。松山城自体保存状態が良くいかにも攻めづらい城って感じで良かった。

ここ攻めろって言われたら怒るね


松山城売店でソフトクリームを食べながら次の旅行の予約をする。予約終わり。肩の荷が下りたので再びリフトで下山し、道後温泉駅へ戻る。そこからバスで本日の宿へ。奥道後へ向かうバスにはひっきりなしに子供が乗ってくる。結構山奥だけどな。なんて考えていたら宿最寄りのバス停を逃した。まぁ次ので降りればいいやと停車ボタンを押すもバスは止まらない。なんなら坂道を登っていく。おいおい。で、10分程バスに乗って降ろされたのは山の上に開かれたニュータウンだった。子供もみんなここで降りた。みんなニュータウン住まいの子供なのだ。そんな中山をひたすら下りなくてはならない俺だ。田舎のバス停一個を舐めてはいけない。ひたすら下る。周囲は工事現場でおそらくニュータウン拡張の工事が行われている。ぐんぐん下る。やっと宿に到着。このお宿は大きいホテルなので受け付けも広い。部屋はダブルの部屋だった。田舎あるあるの一人旅にダブルベッド。北海道とかもそうだった。

大きいホテルは良い



ホテルの大浴場は内湯と露天風呂があり、露天風呂の種類が充実していた。さっそく様々な風呂に入り、フェリーで疲れた体を癒す。そのまま部屋に戻ってちょっと仮眠。起きたら19時だった。突如空腹を意識する。予約時に夕食を取っていなかったが…あるいは、と思うが夕食単体で頼むと5000円を超えてしまう。泣きながら予備のペヤングを食べる。明日こそはいいモノ食べるぞ、と勢いで明日の夜に寿司屋を予約する。あとはだらだら『ハイパーインフレーション』を読んでお酒飲んでもう一回風呂に入った。露天風呂は夜に入るに限る。

指宿・松山旅行に行く(指宿編)

1/18

朝早く起きる。前日通話していたこともあり眠いが、気合で家を出る。朝5時の空気は冷たい。空港までの経路は電車と加えてバスの併用が選択肢に上がるが、安いからと電車に乗ったら座れなかった。結果うとうとうとしながら空港へ。保安検査場の時間の塩梅がよくわからなかったので結果早めに登場口で待つことになった。平日の朝の空港は結構デスクワークしてる人がいる。みんな頑張ってる。空港の雰囲気は好きだ。移動の結節点はどこも独特の雰囲気を感じる。バスターミナルとかフェリーターミナルとか。飛行機に乗ったら眠気から爆睡。コーヒーも貰えず鹿児島に着く。鹿児島空港は良い地方の空港の雰囲気があった。今回の目標は指宿なのだが空港からバスで直接行くかバスと電車を併用するか迷う。結局後者で(伏線です)。

鹿児島中央駅から鹿児島本線で指宿へ。2両編成の電車は山を抜けたり沿岸部を走ったり忙しい。沿岸部からは桜島がはっきり見える。前桜島をサイクリングしたのは楽しかった。一時間半電車に揺られると指宿に着く。ここで伏線回収。指宿で行きたい温泉があったのだけど、そこへのアクセスに使うバスを先程の選択で逃していた。バスなら間に合ったのに〜。泣く泣くレンタカーを借りる。レンタカー、一人利用だとコスパ悪い。借りる際に支払いが二千円キャッシュバックされるスタンプラリーの話を聞いて参加する。スタンプ一個千円てすごいな。

レンタカーを走らせるとなかなか楽しい。地方でレンタカー借りる旅をめったにしないので慣れない車に悪態をつきつつ(ワイパー止まらない)温泉へ。

絶景の露天風呂らしいが、果たして。

温泉の近くには塩田跡もある

車もまばらな駐車場に車を停め、いざ露天風呂に向かう。

ppp.seika-spc.co.jp

からりと扉を開けると九州最大級とされる露天風呂が扇状に広がっていた。その大きさが広く感じられるのは、そのさらに向こうに広がっているのは大海原と無関係ではないだろう。海に付き出す崖にある露天風呂はその縁いっぱいに湯を湛えている。その湯の境界線は海と一体となり、まるで景色全体に湯が広がっているように見える。そんな錯覚をしながら冷たい海風から逃げるように湯に身体を浸すと、手足足先から痺れるような暖かさが身体を巡っていくのがわかった。思わず喉奥から息を漏らしながら、湯と海の境界線へ近づく。

眼下に目を凝らすと漁船が何艘か、緩やかな潮の流れに身を任せているのが見えた。そこに雲の切れ間から陽光が差し込んでいる様は穏やかという題名の絵のようだ。

扇状の温泉の縁に合わせて右を見ると、薩摩半島の突端が見えその奥には薩摩富士と呼ばれる の左右対称のシルエットが聳えている。左に顔を向けると奇岩竹山がその急峻な岩肌を覗かせているのが見えた。身体をさらに深く沈めると目線が下がり、湯と海の境界線がいよいよ見えなくなる。大地と海のダイナミックな共演を視界に収めていると、日頃の悩みがちっぽけなものに思え、忘れかけていた大自然への畏怖がふつふつと、心に芽生えてくるようだ。

開聞岳



急に小説文体になってしまいました。それくらい良かった。存分に景色を楽しんで忘れずスタンプを押し温泉を後にする。もう一つのスタンプがある九州電力の見学施設へ向かう。地方の公的施設にあるあるの受付のお姉さんの丁寧な歓待を受け、写真2枚でタービンの説明を受ける。『では展示室へ』とお姉さんが扉を開くとそこには絶賛稼働中のタービンがあった。実物を見せるのかよ。存外楽しい施設だった。

スタンプを2個取得したので揚揚と公衆浴場へ。景色こそ臨めないが古びた浴槽に身を浸すのも良いことだ。ポカポカになったのでレンタカーを返却。海岸沿いを歩きながら宿に向かう。対岸には大隅半島がうっすら見える。

夕焼けが港を照らす

宿にチェックイン。ここはご飯が有名とのことで今まで食事を取っていない。いざ夕食。とんでもないボリュームと美味しさ。特にさつま揚げが絶品だった。さつま揚げ舐めてました。

お刺身

部屋で酒飲んで風呂入って就寝。

1/19

翌朝七時半起床。健康的!朝ごはんもまたボリュームがすごい。女将さんに礼を言ってチェックアウト。指宿駅から鹿児島中央駅に取って返す。鹿児島中央駅で地域クーポンを使用しお土産を取得。早めに新幹線に乗り博多へ。『おもいでエマノン』を読む。増田の好きな漫画家教えてで鶴田謙二たくさん上がってたけどたしかに絵はうまいよ。SF描いてるし。本日は小倉からフェリーに乗るので、そこまで博多で暇つぶし。とりあえずサウナ。ウェルビーはいいサウナですよ。2時間ゆっくりして小倉へ。小倉の駅前は悪そうな雰囲気がしたのでガストで桜玉吉を読む。時間になったので小倉港へ。

今日の宿だ

港の連絡所で受付をしてフェリーに乗る。二等寝台には一部屋8台のベッドが並んでいるが、俺以外には誰も乗ってこなかった。おそらく船全体でも20人いるかいないかというところだろう。乗客はドライバーが大半で、この航路の常連のようだ。デッキに出ると小倉の夜景が見える。船の後ろではトラックが次々と搬入されていた。売店で缶ビールとカップラーメンを買いすすっていると船が離岸する。小倉の街明かりが遠くなっていく。エマノンもちょうどさんふらわーが舞台だったなと思い出す。長髪妙齢の美人はここにはいないが。風呂に入って寝る。フェリーの様々な音がうるさいがアイマスクと耳栓を駆使してとにかく寝る。

闇夜にロゴが輝く

 

決めつけを押し付けるのは良くない

物事に『正解』を出したがる人がいる。そういう人は物事を見て「〇〇って△△かも」と思ってその後何らかの形でその考えを判定する(本人に聞く、ネットで調べる)で、「〇〇ってやっぱ△△だった。良かった~」と安心を得る。

良くないと思う。
何故良くないと思うのかというとまず物事に正解はないからだ。『絶対なんて絶対ない』みたいに言えば『正解って正しくない』と言える。そして更に、仮に物事に正解を設定した時、それが第三者から見ても正解であるという担保はない。クイズだったら純粋な知識で〇×を判定できる。誰から見ても日本で一番高い山は富士山だ。しかし目の前の人に「あなたってモテそう」と言う時、その担保は存在しない。100人に告白されても「上には上がいるんだろうな。モテたいな」って思う人もいるし、告白されたことが無くても「俺が美しすぎて誰も告白なんて恐れ多い行為ができないんだな。モテすぎるのも罪だぜ…」と思っている人もいるかもしれない。
この時「あなたってモテそう」という発言は正解ではなく思い込みだ。相手はあなたが勝手に設定した設問に対し回答を迫られ、あってたらしたり顔をされて間違っていても「意外~」とか言われるのだ。なんだよ意外って。事実なんだから意外もなにもないわ。お前の思い込みが少し間違っているだけだぞ。あと「ちょっとミスったわ~」くらいの声音で意外って言うのやめろやその自分へのダメージを最小限にするためのチョケた声音を。
閑話休題

つまり簡単に言うと「思い込みを押し付けるのをやめましょう」ということだ。目の前の人物はあなたが好き勝手パーツをはめて完成させるパズルではない。もっと厚みのある人間なのだ。もちろんこれは人間だけの話ではなく創作物や商品、すべてにこの原則は適用される。
そしてこれは考え方の問題にはとどまらない。話法の問題でもある。この話法を多用すると人や出来事に「〇〇って△△かも」という推論をぶつけて〇×ゲームをし続ける話し方しかできなくなっていく。この話法の弱点は推論により自分の思想が外部にばれること(能あるタカは思想を隠すと言う)と隙あらば自分語りと思われることだ。この推論〇×ゲームは自分の思っていることを並べるだけで成立するので、対象となる事物のことを何も気にかけなくても続けられてしまう。一見質問が多いので深堀りしていると見せかけてその実ただの価値観開陳タイムというわけだ。

例えば漫画の話題で「女性の描いた漫画は会話が不自然。全部自分が話している気がする」というコメントがあった。まず作者が女性かどうかは不明だし(男性が女性風のペンネームを使うこともある)、作品の瑕疵に作者の性別は関係が無い。作品を読んで得られる事実は「会話が下手な漫画だな」だ(これは『不特定多数の前で物事を明確に貶すな。言ってもnotformeくらいにしろ』という話ではなく貶し方がフェアじゃないということだ。まぁあえて書くと、嫌いをnotformeと言い換えてもそれは第三者のための行動で、あまり言っている本人の意識改革にはつながらないんじゃないかとは思う。俺は知らない人に「殺すぞ」と言われて殴られるのと「notforme」と言われながら殴られるのの差は感じない。なんなら理性がありそうな分後者の方が怖い)。これは「作者は女性」という思い込みを使って創作物を理解する良くない例です。

また、冒頭で例に挙げたようにこの話法は人間に適用されることが多い。「見た目きつそうだけど優しい」とか。話法の亜種として、自分から「私、Aそうって言われるんですけどBなんですよ~」というパターンもある。これはBという事実よりAという事実が優先される例だ。こういうことを言う人は他者評価を得たい人なので人からどう見られているか(A)を重視していることが多い。Aを誉めましょう。でも俺はもっとこういう人がBという特性を活かして生きていってほしいと思っている。自分で自分を意外なんて思う必要ありますか?

最後にここまでうだうだ言ってきた割に自分を振り返ると、見た目と内面のギャップが無いなぁと思う。俺を知らない人が俺の写真を見てから俺の話す話題を聞いて「ギャップがあるなぁ」と思うことはおおむね無いだろう。オタクっぽいしコミケにいそうだし(内面が2個しかないのか)。実際自分も人から決めつけを行われて「全然違うわ!」と思ったことはないような気がする。これが多いとどうにも生きづらい(過大に期待されたり変なレッテルを張られたり)と思うけど、その点ちょっと得しているなぁと思う。ギャップを作るためにこれからいきなりハーレーでも買おうかな。

NOPEの目指すメジャーなアマチュアリズム

NOPEを早稲田松竹で見た。NOPEはすごく面白い映画で見ている最中最高にワクワクさせられたのだけど、劇場を出たときにすべてを思い返して…なんというかゾクゾクした。映画の構成、そこから受け取る感情自体が計算されたものでありスリリングだったからだ。

NOPEはメジャーを志向したアマチュアリズムの映画だ。ある僻地に未知の飛行物体が訪れ、悪さをする。主人公兄妹はその飛行物体をカメラに収めることで一攫千金を目論見、色々な人々と協力して飛行物体の撮影を試みる。はたしてこの作戦はうまくいくのか!?飛行物体とはなんなのか!?…というのがすご~く単純化した映画のあらすじだ。パンフレットにもあるけれどこのあらすじはまさに古き良き『未知との遭遇』式映画の構成だ。主人公が葛藤し、協力者が現れ、作戦が立案され実行されて少しのミスが露呈してピンチが訪れ最後は大団円…これはメジャー映画における鉄板の展開であり、実際みている最中はドキドキワクワク、ラストの仕掛けにはよっしゃー!と開催を叫びたくなった。ラストシーンも黒人が馬に乗っている映画史上2番目によかった(1番はジャンゴ繋がれざる者)。
しかしこの鉄板の展開はどうにもざらついている。構成は万人受けするメジャーなものなのに、所々人を食ったような異化された要素が物語には配置されている。それを俺はアマチュアリズムだと感じている。

マチュアリズムとメジャーという言葉を俺は相反するものと定義して使っている。あちらが立てばこちらが立たずというようなことだ。メジャーであることは万人受けして面白いけど角が立たないという意味だ。ドラえもんとかジャニーズ主演のドラマとか未知との遭遇とかそういうものだ。反してアマチュアリズムというのはマニア受けして熱狂できるけど尖っているみたいなことを指す。ドロヘドロとかバカリズム脚本のドラマとかNOPEとかだ。
マチュアリズムが作品に染み出ている時、それは作り手の隠しきれない癖とも言い換えられる。NOPEの監督ジョーダン・ピールはメジャーな構成の中にいくつもの癖(この場合それは『問題提起』だ)を仕込んでいる。登場人物の造形(ハリウッドで黒人、アジア系がどう扱われてきたか)、視線の対比、極めつけは作中作として語られる猿の起こした凄惨な事件だ。というかこの映画はその凄惨な現場から始まっておりマジでこの場面は震えるほどいいのだけど、中盤でさらに凄惨なシーンが挿入される。死体をもてあそぶ猿が生き残った子役にだんだん近づいてくる。最後にスクリーンには狂気の宿った猿の両目が大写しになる。ここは本当に怖い。そしてこのシーンはメジャーではありえないシーンだ。CERO指定の問題とかではなく、このシーンは明確に万人受けの逆を目指して演出されているからだ。と、確信できるほどの嫌さがこのシーンにはある。

マチュアリズムは称賛されるべきものだ。自分もクリエイターの端くれの突端にいる人間なのでアマチュアリズムが大好きだ。何なら自分の作品の拙さをアマチュアリズムと言い張っている節がある。現代で大量の良作に押し流されないためにはそういうよすがが必要なのだ。で、受け手もこのアマチュアリズムを理解したがっている。アマチュアリズムは完璧ではないものに宿るので、それを理解できたということは自身が少し偉いということになるからだ(後方腕組彼氏面できるってことです)。
このシステムでNOPEを見ると、「こんなやばいシーンがあるけど俺的にはOK。更にこの映画は隠喩に満ちていて俺は満足…好(ハオ)…」と思ってしまう。正直自分は思っていた。中央座席足組み彼氏面だった。
しかし物語がクライマックスに差し掛かるとそんなことは忘れてしまうのだ。魅力的な登場人物が明確な作戦を立て、最高の音楽とともに主人公が馬で荒野を駆ける!その時俺は金曜夜ポップコーン食べ食べ子供面をしていた。映画って最高!楽しい!!
で、エンドロールを見た後に思い出す。この映画メジャー的な満足度はすごいけど、劇中のあれやこれやってアマチュアリズム的企みに満ちてないか?なんだこの新しい見た後の気持ちは?俺のために作られたような、かつみんなに見てほしいような…。この2つの要素を、靴がたまたま地面に垂直に立つように際どいバランスで配置しているのがNOPEのすごいところだ。
様々なコンテンツにおいてメジャーとアマチュアリズムの言い換えは存在する。商業漫画と同人誌、大作ゲームとインディーゲーム、A級映画とB級映画…そのどちらもにも独特のいい部分があり資本面はさておき全体的なスコアで言えば比べられないほどだ。しかしそのいいとこどりを目指して、高い水準で実現してしまったNOPEという作品は今後様々な作品の一里塚になるのではと思う。
という感じでおすすめです。もう一回IMAXでやってはくれないか。

 

日記(仙台・福島旅行)

1/7

東京駅は混んでいた。三連休の初日なので宜なるかな。マックでコーヒーを買い「ミルクおつけしますか」に大丈夫、と答えると外国人の店員さんが困ってしまった。チューターらしき人が「大丈夫はいらないって意味だから」とフォローしていたが曖昧表現使ってすみませんねという気持ち。自由席を取ったので少し早くホームへ。しかし階段近くのとこばかり混んでいて少し離れた車両はガラガラだった。お子さん連れの方、こちらが穴場です。新幹線で『AI法廷のハッカー弁護士』を読み進めていくと仙台につく。東北の空気は気持ち肌寒い。ふらふら街を歩くが、特に宛はない。と言うのも仙台には何度か来たことがあり(前回もライブ絡みだった)今更青葉城ってのもなーと考えあぐねていたからだ。仙台って比較的安価かつアクセスが良く関東圏から遠征しやすいので大学生のときにも合宿で来たものだし…とアーケード街を進む。そういえば仙台に行ったブログ読んだなと思い当たり他人の聖地巡礼をすることにした。

kikuchidesu.hatenablog.com


店に入ると四人くらい制服の給仕さん(という表現が丁度いい雰囲気だった)がいてビビる。通された席は実家のごとく置物とテレビが配置された座敷で、くつろぎながら雑煮を注文した。来たのは大きな椀に入った雑煮だ。金箔が寿加減を高めてくれている。すするといやにうまい。なんだか初めて口の中が年明けに突入したような高級で懐かしい味だ。周りを伺うと客単価が三千円はありそうだしタクシーを呼んでいる人もいた。こういう丁寧で良い店に年始に来るのは大事かもしれない。礼を言いつつ退店。

参考ブログの倍の値段だった



今度は初詣を行おうと東照宮に足を伸ばす。週末パスの力でJRは乗り放題だ。仙山線を一駅行くと伊達家の二代目が建立したという東照宮が現れる。賽銭箱に小銭を投げ、いかにも新年限定のバイトといった風情の女の子からおみくじをもらう。結果は吉だった。総合すると勉強頑張れとのこと。はいはい。あと恋愛の『ちょっと待て』とは何なのか。恋は待ってくれないんですよ。

長い石段は段数がランダムで、案内曰く『リズミカル』

仙台への帰りは徒歩。いかにも参道といった一直線に伸びる道を歩いていく。道すがらNHKの『岸辺露伴は動かない』の展示を見る。ドラマのプロップって間近に見ると楽しい。それが漫画原作なら尚更だ。服飾系もこだわりが随所に見られて楽しい。ヘヴンズ・ドアーされた森山未來の頭部がすごかった。昨年末放送分はまだ見てないが、今年の映画暇あれば見に行きたい。
満足したので茶店に入り『AI法廷〜』を読破。エンタメあふれる楽しいストーリーだった。ローカルファミレスで遅めの昼飯を食べホテルにチェックイン。しばらく部屋でだら〜っとする。気を取り直してchelmico×STUTSのライブ会場へ。

(ライブの感想はやる気があれば単体で記事を書いてここにリンクを貼る)

ライブ後の夜は寒い。海沿いだというのもあるのかも。そそくさと繁華街へ戻る。仙台といえば牛タンだけどそんな気分でもなく、ラーメンを食べる。そういえば今日は七草粥を食べる日だ。まぁラーメンも七草粥みたいなもんだし。ほうれん草載ってるし。その後目についたハイボールバーへ。種類の違うハイボールを二杯頂く。塩ピーナッツをつまみながらまたぼーっとする。一人で外でお酒を飲むことはめったにないのだけどそれはお酒を飲むことによって一人では高揚も落ち込みも得られないからだ。何かの考えがシラフ時より深まるわけでもなくただぼーっとだけしている。でもお酒をぼーっとするために飲む人もいるのかもしれない。もとよりぼーっとできる人間なのでこれといった効能がない、というかそんな人間でなければ一人で旅行などしない。二千円払って気持ちうきうきして宿に帰る。シャワーを浴びて寝る。

仙台も結構、夜の街だ

 

1/8

起きると脚の疲労感がすごい。道理で靴が溶ける夢を見たわけだ。ウンウン言いつつ駅へ。新幹線で直接東京へ戻ることもできるが、久しぶりに長距離在来線を体験しようと思い、東北本線に載って福島へ南下する。週末パスの力でスキあらば途中下車しようかと思ったが脚が言うことを聞かないので断念。枯れた田んぼと遠い山並みを見ながら福島に着く。無性に甘いものが食べたくなり、ミスドでドーナツを食べる。旅情も何もない。週末パスで乗れる私鉄路線こと飯坂線に乗り飯坂温泉駅へ。目的はもちろん温泉だ。着いてすぐ街に複数ある公衆浴場の一つへ向かう。飯坂温泉はお湯の温度が売りらしいが、入ると確かに熱い。40℃後半は確実にある。地元のおじさんが入りながら「関東の人間はこんなお湯入れねぇよなぁ」と笑っていた。入れるが…?まあ確かに長時間は無理。出てからも汗が止まらないが温泉によりなんだか脚が快復した気がする。

趣のある建物

気を良くして公衆浴場をハシゴ。2軒めのほうが人が少なく、ストイックだった。浴室の真ん中に小判型のやけに深い浴槽があり、その他には何もない。カランもなく壁に鏡が3枚ついているだけ。加水のためのホースが浴槽にそっけなく突っ込まれているが気にせず湯に身を浸す。湯の暑さで手先足先がピリピリする。やっぱり旅行中はどこかで一回大きな浴槽に入らないとよくないな…と温まりながら考える。

住宅街に突然現れるこういう温泉もクールだ



で、存分にぬくぬくした後福島に戻る。あとは適当なタイミングで新幹線に乗ればいい。駅をウロウロした挙げ句1日遅れで牛タンを食べる。利休だし変わらんやろ。そのまま新幹線で帰宅。

日記(年越し・駅伝)

12/31
なんかずっと描き納めの絵を描いていた。ウェンズデイの5話を見てなんだかおもしろかった記憶がある。ドキュメント72時間の病院と老人ホームの回を見る。巨大老人ホーム、面白いな。リッチな世界だけどリッチさから色々とそぎ落とされると不思議に穏やかな感じになるのかもしれない。番組内で入所後に仲良くなった男女がいたけど90歳まで生きるとしたら70歳で仲良くなっても20年間は一緒にいる計算なのだ。すごいことだ。こういうスケールのある話を見ると、インターネットの人生議論(ぽいなにか)ってインターネットにしか到達できないんだなと思う。インターネットがないところは顧みられない。老人ホームはそこだろう。あと阿蘇のライダーの話も良すぎて泣いてしまった。自分の弱点は趣味人のドキュメンタリーかもしれない。自分も趣味人なのでそこに人生がオーバーラップするとグッと来てしまう。
19時半から紅白歌合戦を見る。紅白歌合戦は年を重ねると40%くらいは知っている歌手になっているし悪い歌というのは流れないのでソファで横になってみている分には程よく退屈しない。だら~っと見る。終わるとゆく年くる年が始まる。この紅白歌合戦からゆく年くる年に切り替わる瞬間が好きだ。各地でみんな詣でているなぁ。寒いのに。以前は俺も年越しで京都に、あ、明けました。おめでとうございます。
眠いので寝る。

1/1
起きたけど眠い。おもちを食べる。おもちは腹持ちがいいのでシェアハウス時に備蓄したことがあったけどやっぱり新年中にしか食欲がわかない。あとネットで見たアヒージョもちを食べたけどあんなにおもちに油吸わせてなんなんだって感じがした。食後に眠いのでまた寝る。起きて親戚回り。病院にも行くし家にも行く。オリコンの話をした。オリコンは数える会社だということ。社是は「いちから、数える」だということ。こういうウソばっかり考えているとよくないんだけど楽しい。帰ってくる。寝る。格付けを見る。寝た。

1/2
朝起きておもち。あんまり何も考えずに外出。モバイルsuicaで定期を買おうとしたらクレカの認証が通らず、サポートセンターに聞いたところ電話番号の登録が無いかららしかった。さらに年始なのでその期間後に登録をして認証にさらに…と結構時間がかかることが判明。詰みじゃん。まぁこんな電話を年始にして回答が得られるだけありがたいと思う。仕事をするにつれてこういうサポートを行う人へのリスペクトが増していく。丁寧に電話を切ってふつうに電車に乗った。寝た。結果電車を寝過ごしたのでついでにカレー屋に行こうと思ったら混んでいた。まだ新年二日目なのに。結局ふらふらとかつ屋に入る。かつ屋ってこんなに白飯を食わせてくるのかとどんぶりを見てびっくりする。食べすぎた。腹ごなしに秋葉原を少し散策する。思ったより人が多い。初売りってやつか。ヨドバシカメラに入ってみるとこれまた大勢の人。もうつぶれる有隣堂でこのミスを読む。この「私の隠し玉」ってコラムはずっと好きだ。
友人と合流し友人の店に行く。小規模な新年会だ。ワインがいっぱいあったので飲む。知らない人もいたけど、ボドゲをやる人間だとは承知しているので遊んでいれば話す程度には気心が知れる。結局同級生がどやどやとくるので同級生と話してしまうけど。例によって何も話していなかった気がするが、まぁなんだかお酒を飲むと楽しいねって感じだった。22時まで飲んでなんだかえらく酔っぱらってしまった。帰りがけに日高屋でラーメンを食べる。日高屋のメンマはなかなかうまいことを発見する。帰宅後即寝落ち。

1/3
起こされる。スーツ屋で礼服を買う。三が日でもスーツ屋は開いているのだ。採寸してくれた人がえらくおなかを鳴らしていて心配だった。おもち食べな。会計時に下取りやらアプリ特典やらdポイントやら紹介キャンペーンやらでえらく複雑なやり取りが発生した。文章題かと思った。安くなるのはいいんだけど。そのまま東京でご飯を食べる…と思ったら行く道の沿道にすごい人だかりができていた。箱根駅伝だ。せっかくだから生で見ていく。在学中も生で見たことなかったのに。人だかりの先を見ていると先導車と走者と監督車が一気に姿を現す。角を曲がる走者はゴール手前だということもあるのか普通に追いつけそうなスピードで走っている。その後ろを「いけいけ!ここが勝負どころだぞ!」と監督車が鼓舞しながら走っている。この監督の声はTVではあまり伝わってこないので新鮮だった。現地ならではの迫力がある。あとゴール付近には各県のアンテナショップがありそれぞれが県出身の選手を応援しているとかそうディティールも分かってよかった。今年初出場?の立教の監督車が「皆様応援ありがとうございます」なんて政治家めいたアナウンスをしていたのも良かった。
見終わったのでご飯。本場のカトゥレットの形が認識できてよかった。帰ってスーツの下取りを行い、年末特番を消化していく。東西ドリーム合戦のランジャタイとダイアンが良かった。あとチャンスの時間の暴露漫才も全組面白かった。

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起きた。朝活をして、洗濯をする。明日から労働だという気持ちでまた年末特番を崩していく。正解は1年後でパネラー有吉がふざけているのを見ているとお昼。カレーを食べに行く。席に着くなり「ラッシーがおいしくできてます」とのリーク情報が伝えられる。そんなことあるんだ。ポークビンダルーとラッシーをいただく。ポークビンダルーは渋谷で食べて以来だが…フルーツ感のあるカレーだ。今年もカレーはおいしい。ついでに必要な切符の発券もしてすがすがしく帰宅し、昼寝。夕方に起きたらついに今年一の目覚めだった。まったく眠くない。そのまま趣味作業を行い、ゲームして寝た。

干支