続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

飲み会を断る

今酔っているのだけど、飲みにケーションという言葉が嫌いだ。

「酔って本音をぶつけ合うんだよ」と言う人もいるが、それは本音を履き違えている。酔いによって語りに起こる変化は、許容範囲の拡大だ。普段言わないことを言ってしまう、というのはしばしば飲みの席で起こることだが、それが果たして本音かというと違うと思う。

何故なら普段言わないことと本音はイコールではないからだ。それは人目をはばかるような表現であったり、普段セーブしているけどここまでなら出していいだろう、という酔いなりの理性が働いての発言だったりするだけでそれをその人の核として捉えるのは揚げ足取りに近い蛮行だと思う。言い間違いを指摘しあって自分の良いように解釈をこじつける政治家となんら変わらない言葉遊びに過ぎない。

人はバカではないので、飲みの席でさえ人に発言するレンジを選んでいる。言い換えれば、飲みの席でなされる発言は最大限譲歩した時のあなたになされる発言であり、その程度しか引き出せないという限界を示唆している。

発言する側が装置としてアルコールを摂取することはあっても発言される側がアルコールを使って発言を引き出すのはかなり難易度が高いだろうしそれが出来るなら素面でだってその発言を引き出せるはずだ。おそらくアルコールで発言させたい人は、その発言を人質に取ってやろうという魂胆が少なからずある人だろう。悪気がなくても力関係のカードとして使ってこようとする輩である。そもそも酔ってる人の発言を全て間に受けるなんて世迷言通じるわけないのだ。酔いの席は普段と違うフリースタイルの会話劇だと言える。

 

まぁそのフリースタイルの会話劇が苦手だから飲みの席を断る事が多いのだ、と言われればそれまでなのだけど。

割と飲み会では順当にテンション上がる方なので順当に穏当にいけると自負しているが、まぁ穏当にしているポジションでいたいものである。