続けてもいいから嘘は歌わないで

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プレジデント閉店

サウナプレジデントが閉店するというニュースをTwitterで見た時、タイ料理屋でお昼を食べていたことを覚えている。ちなみに一週間後にこのタイ料理屋も閉店することとなりダブルパンチだったのだが、それはともかくサウナプレジデントである。

今やテントサウナに手を出すオタクになったのも、全てはプレジが始まりだった。

プレジデントの看板

サウナに行き始めたのは泊まるところが欲しかったからだ。コロナ禍の夏、それでも出社が連日あった時いちいち帰るのが面倒だった俺はなんかいい感じの場所にある安い宿を探していた。その時見つけたのがプレジデントである。一泊2000円という魅力的な値段に、500円で食事券とさらにドリンク無料券2枚が買えるという価格破壊っぷり。俺は懐を歓喜させながら通うこととなった。通うからにはサウナにも入るわけで、実際プレジデントのサウナとしての実力は素晴らしかった。俺の身体は完全にプレジデントの水風呂の温度が最も心地よい身体になってしまっている。サウナ導入編として完璧な施設だと言えるだろう。そんな導入を経てかくして俺はサウナに時々行くオタクと化したのだ。

更に思い入れを言うならば、俺はプレジデントに精神の安寧を見出していたと言ってもいい。それは仕事がハチャメチャになっていて物理的に帰れない日々をプレジデントで過ごしていたからだ。チェックインしたとて23時過ぎでサウナに入る暇もない日々、俺はプレジデントの風呂に入り、翌日まで残るその香りだけをリアルと感じていた(歌謡曲か)。そうでないときも僅かな時間で漫画スペースでヒストリアを読み寝る前に雀魂をした。休日出勤かと思って予約をしたら休日出勤がキャンセルされたときの晴れやかな水風呂を覚えている。また体調が崩れたときとにかく水を飲み震える体を掻き抱いてカプセルルームで寝た記憶を思い出す。思い返しても、サウナにおけるととのいのひとときが一時期自分の精神の支柱となっていたことは否定のしようがない。その個人的な懐古からも、プレジデントにはありがとうという言葉をかけるに値するのだ。

閉店が決まったあとプレジデントには友人とも含め三度訪れた。今や漫画スペースは片付けられBLEACHを読むこともできない。ただプレジ飯を食いヒーリングサウナに入っているといい気持ちになる。俺はここでロウリュを受けたこともないしそこまで熱心なファンではない。ただ好きな施設ではあった。それだけである。明日朝、フロントでふにゃふにゃのコーヒーを頂こう。