続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

500円玉貯金


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ペットボトルに500円玉貯金をしている。正確には5円と50円も貯めているし、一万円札も時には入れている。理由は特になく、なんとなくやっていたら習慣化していたと言うことだ。

 

先日、500円玉貯金をやってるぜ!みたいな匿名はてなを読んだら、コメントに「ただの両替」「500円玉投資をしろ」とかボロクソな言葉がついていた。なんでそんな酷いこと言うんだと一人憤慨していたが、「いやまぁ、両替といえばそうなんだけどさ…」と思い至り(最近のインターネットはだいたいこの傾向にある)、それじゃあということで初めてペットボトルの上部を切り取り、中身を数え始めた。上の画像はそれである。我ながら別に一本分貯めるわけでもなく中途半端な時に開けたものだと思う。

 

そして数え始めたのだけど、これがまぁめんどくさい。この数える部分が500円玉貯金の醍醐味のはずなのに。テレビで長年やってた人はいざ開封するとあんなに楽しそうに数えていたのに。何につけても辛抱が足らないのだ。結局、写真にある上半分ほどを数えて5万円くらいあったからいいや、みたいな感じになった。枚数にして150枚ほど。残りは放置して新たな貯金の礎にしようと思っている。秘伝のソース方式である。

 

給付金の申請もしたし、何か有意義にこの5万円くらいを使いたい。とりあえずおべべを買おうかなと思っている

自粛期間中外で踊る人がいたっていい。それがワイヤレスイヤホンをつけるってことだ。

ワイヤレスイヤホンを買った。

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ピントが甘いイヤホン

3月に買ったと思うのだけど、それ以前の記憶をなくしてしまったというほど生活に馴染んでいる。今まで有線のイヤホンでどうやって音楽を聞いていたんだろう?どうやってビートに身体を乗せていたのだろう?ワイヤレスイヤホンは身体を自由に音楽に乗せてくれる。頭を、腰を、腕を振って行われる表現を一切阻害しないただそこにあるだけのイヤホン。これこそが求めていたものだったのだ…。

ワイヤレスイヤホンを買うと決めて以降、ヨドバシの試聴ブースに3日通ったが、ワイヤレスイヤホンはピンきりで5000円~存在する。店員に聞くと2万円くらいのものを勧めるものだから(実際ソニーの良い機種は最高)「えー」となり、予算は1万円ちょいで設定。

この機種を選んだ理由は複数あるが、まずはネームバリューでオーディオテクニカのものを選んだ。音はよくわからない。無論、今まで使っていたものは4000円くらいのイヤホンだったので音は比べ物にならないくらい良い。3倍の値段だがそれに見合う音がする。ミスチルが6人になったようだ。Perfumeも6人、(うち中田ヤスタカが3人)、女子12楽坊も64楽坊になったようだ(聴いたことはない)。

そしてフィット感。ワイヤレスイヤホンを避ける人は「あんなんすぐ落ちるんじゃないの」と思うだろうがところがどっこいそんなことはない。機種によるけど、ヘドバンしたって落ちない。耳に吸い付くはヤモリのごとし。動かざるは山のごとし。いろいろ試してみればいい。

あと色もいい。彩度が低い青、おしゃれカラーだ。

 

買ってから、在宅中もこいつにお世話になりっぱなしだ。もともと作業中何かを聴く習性があるので、耳にはめたままトイレに行ったり一踊りしたりできるこいつは便利である。外でだって、自由に踊れる。俺はジーン・ケリーだ。自粛期間、You Tubeでいろんなライブが配信されている。ワイヤレスイヤホンを買おう。好きに踊ろう。

プロフを作る

在宅勤務をしているとご飯の重要性に気づく。実家暮らしなので母が料理を作っている(ここを「なので」でつなぐとここからの時代生き残れないのではないか?)が、家族全員が在宅勤務になったのでご飯の量が増え、母の負担を軽減するためお昼代が別途かかるようになった。自分で作ればただである。

そう思うとやけに料理がしたくなって、ブログにも前に書いたが料理をちょこちょこ作っている。そして先週はプロフを作った。プロフとはピラフのご先祖様であり中央アジアの炊き込みご飯だ。シルクロードの真ん中なのでこれに似た料理は東西に存在する。南下してビリヤニになったという説もある。なぜプロフに目をつけたのかと言うとブログで取り上げられていたからだ。

dailyportalz.jp

 

なんだか美味しそうでしょう。だから作ることにした。行程は説明しない。文字にするのが面倒くさいから。ざっくり言えば米を炊飯器で炊かずにスープで炊く料理だ。パエリアと同じである。このフライパンで米料理を扱う行為は結構面白くて好きだ。単純だけど変化が出やすい。今風に言えば映える料理である。

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大量の油で炒められる肉と人参

プロフは人参がポイントらしい。あまり触れたことがない食材だったが人参って硬いしめちゃ大変だ。千切りに向かない。また本場は羊肉で作るらしいが牛肉が安かったので牛肉にした。ここにクミンを大量に入れ、、米も入れて水も入れて炊き上げる。

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米に埋もれたにんにくを潰して食べるとうまい

できあがり。3合で作ったが4人でちょうどいい量だった。アブラマシマシ飯に人参が合うのである。食生活に変化をつけたい人におすすめです。

東京さぬき倶楽部に行く

なにもしないという贅沢は良く語られるが、やってみるのは難しい。
ていねいな暮らしと同じように理想郷としてそれは語られがちである。
 
だが現在、なにもしないが急速に評価されている。stay home。STAY TUNE。マスクがない奴もうgoodbye。
 
そんなわけで先週の週末、「東京さぬき倶楽部」という都内の宿に行った。
目的はなにもしないこと。より正確に言えば天冥の標ラスト4巻を読破することだ。
目的の宿は8月に閉館が決まっており、素泊まり3000円という素敵な価格で宿泊可能だったのである(実際はこのコロナウイルスのあおりを受け今月閉館らしい)
 
いざ都内に出ると、荒廃した東京をモチーフにしたオープンワールドゲームをやっているかのような錯覚に陥った。
外出している身では何も言えないのだけど、こそこそと人がいない街を通り、宿にこそこそと入る。
そして文庫本を開き、読む。風呂に入る。酒を飲み、寝る。起きる。ホテルの食堂で飯を食う。本を読む。風呂に入る。本を読む。寝る。
レベルの低いポケモンくらい行動の選択肢が少ないが、しかたない。これが目的だったのだ。もはや接する人数は家にいるときと変わりがない。むしろ少ない。宿でも誰ともすれ違わなかった。
そんな感じで趣味に没頭するのおすすめです。札幌だとこういう需要でホテル開放してるとこもあるそうで。
 
 

天冥の標全部読んだ

天冥の標全部読んだ。全10巻17冊。長大な読書体験だった。読了したもので言えば終わりのクロニクルに匹敵するものだった。読み終わって思うのは、これほどの物語がこの世に存在していてよかったなぁということである。

 

正直、物語を俯瞰してテーマがどうだとかを言えた話ではない。頭が悪いので、この差し渡し(この表現をこのシリーズで知った)1万年にも及ぶ時系列を縦横無尽に行き来するストーリーライン、その全てに息づくキャラクター、それらの思惑を整理して語ることはできない。それこそトリビュータリーが出会ったときのように、別の生き物の語彙を借りるなどしないと到底不可能なことだ。かと言ってこの物語の鮮やかなトリックや伏線を詳らかにしてネタバレを犠牲にしてでも未見の人にアピールしようというのも違うと思う。そこでうける衝撃はその鮮やかさだけでなくストーリーに乗った思いを汲んでこそだと思うからだ。つまり、天冥の標について語り得ることはないのだ。ないのだ、で終えられたらオタクは苦労しない。自分でも理解し得ない感情をそのまま吐き出すのでなく自身で醸造して、一滴を絞り出し他人に押し付けるのがオタクの常道ではないか?

 

天冥の標は多様性の物語だ。LとかGとかBとかDとかにとどまらないすべての宇宙に在るそれらについての物語だ。そしてそれを語る発端は「対話」にあり(Ⅴ巻)、火口は「分断」にある(Ⅱ巻)。物語中、人類は宇宙空間へと拡散し、増え、栄え、多様性を獲得した。それを多様性というのは宇宙が広いから取れる、取らざるを得ない選択肢が多かったことと関わっている(『酸素いらず』の多様性は国家の端緒に関わっている(Ⅲ巻))しかしその中でも細かな分断は行われ(男女のセックスの違いとか(Ⅹ巻))争いの火種になっている。特に巨大な分断は『冥王班』というウイルスで(Ⅱ巻)とてもタイムリーに2020年起きている分断でもある。これはたまたまだが、この現実が天冥の標というフィクションを下支えする想像力を養っているというのはとても皮肉だ。

 

そうしてズタズタに引き裂かれた大きな勢力、小さな個人を繋いでいく営みが物語のテーマだ(の、少なくとも1つだ)。これはネタバレには当たらない。行った物語が帰ってくるように、引き裂かれた物語はつなぎ合わされる。しかしその引き裂かれ方、つなぎ合わせ方はSFのそれである。病原菌による差別が宇宙規模になったときどのように作用するのか。セックスの多様性を持つヒト達が助け合うためには何が必要なのか。男女の概念が異なる諸属とどのように共生するのか。このイメージを描くSFの筆致は全巻通して衰えない。この多様性という必然の出来事を強烈に描くため、SFという長大な時間軸を操るリーダビリティがある方式が選択され得たのではというようにSF性はテーマと密接につながっている。目の前にないものを想像し喚起するこの方式は、物語のラストと循環しているように今思える。深読みのしすぎだろうか?『作者の人そんなところまで考えていないと思うよ』?チヨちゃん、それは寿ぐべきだ。『この物語はそう思えるほど考えられる物語だからだ』

 

とにかく、天冥の標を読んで欲しい。心の底からおすすめできる。今なら全巻セットでKindleが1万円しないぞ。

https://www.amazon.co.jp/dp/B086YSTZGZ/ref=cm_sw_r_tw_apa_i_1HEKEb2AZJSXD

 

不要不急の週末料理

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ダッチオーブンで焼かれた鶏肉

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フライパンパエリア

コロナウイルスによって週末やることがなくなり、時間を持て余したので料理をすることにした。ダッチオーブンも買ったし(これはGWのキャンプ用であるが、流石にキャンプを自粛はしたくない。どうなるだろうか)。

 

料理に関する自分の姿勢というと、全く作らないわけではないけど積極的にやるわけでもなくレパートリーはないがレシピを見れば及第点は取る、みたいななんとも普通なスタンスである。でも時々やる料理は楽しい。物体に熱を加えたり、任意の形に切ったりするのはインタラクティブで刺激的だ(もっともらしい言葉を書いているけど実際やってるときは『ウケるな―』みたいなことしか考えてないです。そこに食べるための工夫とかを考えてないのでよくない)。

とりあえず自分の予想を超えた動きが料理中には起きるので、かつそれはリカバリーできる(焼肉のタレやめんつゆなど)事が多いのでみんなやったほうがいい。格闘マンガとかで「誰が一番強いかやってみようぜ…!」とかよく言うけど料理やってるやつが一番偉いのは明白だからだ。ごはんはおいしいし。

 

その他の休日は何をやっていたかと言うとゲームと通話とボドゲとアニメです。おしまい。

 

旅前夜

旅前夜。会社帰りにヨドバシカメラスマホケースを買う。店頭よりネットのほうが1500円くらい安かったので店頭受取で注文する。時間が空いたので服を買う。ユニクロ。服屋で服の名前で検索するのってダサいな―と思いつつする。自分の感性がないからである。

俺は服を「うかれ」ゲージで測っているのでうかれ度が高い服を買う。ズボン類は裾上げがめんどいので買わなかった。でも買いたい。必要がある。Tシャツももちょっと欲しい。意外と手を出すと欲が出てくる。

服を買っても時間が潰れなかったのでマックでストロベリーパイを食べる。美味しくなかった。この世の終わりみたいなはしゃぎ方をする高校生がたくさんいた。

Kindleのハヤカワ文庫セールで買った異世界ピクニックを読む。重くない文章。女の子が二人いるので最高。ネットロアは結構読み漁った時期があるので元ネタがわかって楽しい。「樵の仮面」は傑作です。

スマホケースを受け取って帰る。旅の支度をする。服のみつめる。何なら服はなくてもいいくらいだ。温かいのかわからない。半袖で通じるといいな。

無料分のハイキューを読んで感動していたら寝る時間だった。仕事が終われば飛行機だ。

いつでも旅の前夜は楽しい。