異国飯というのは造語なので聞き覚えがなくても良い。とにかく異国飯を食べようと言うことが言いたい。言い換えれば胃を旅行させよう。舌で歴史を味わおう等色々な言い方ができるが…。
この文章ではそもそも異国飯とはなにかということ、そしてどうやって食べるのかということを書いていこうと思う。
異国飯とは何か
異国飯というのは異国の飯のことだ。ここで終われば簡単なのだが、異国というのはここでは日本以外という意味の他に他の意味も持つ。それは珍しいということだ。
例えば異国飯というのを「日本以外の飯」とした際に何がすぐ思い浮かぶだろうか。そう、多くの料理がこれに当てはまる。ラーメン、炒飯、スパゲッティ…なんなら純日本の食事を思いつけという方が難しいかもしれない。今日本で異国の飯を食べることは容易なのだ。そしてその容易さに逆らうというのが異国の2つ目の意味、珍しいということである。具体的にその珍しさを1~4まででランク付けしてみよう。トリコの捕獲レベルとほぼ同じシステムである(そうなのか?)。
◯異国レベル1(意識せずとも街中で手に入る)
これはスーパーでレトルトが手に入ったり駅前の食堂で食べられる、また家庭で作れる料理を指す。上に上げた例はだいたいここに当てはまる。「フレンチ食おうぜ!」ってサイゼリヤに行くような状態がここである。
料理例:カレー、炒飯、スパゲッティ、紅茶
◯異国レベル2(意識すれば街中で手に入る)
レベル1ほどではないがまぁ食べようと思えば下調べなしでも食べられる物がここに当たる。食べログで探せば結構豊富に出てくるたぐいのものがここである。家庭で作ろうと思えばカルディなどに行く必要があるだろう。無印良品とかもこういうの置いてる。
料理例:沖縄そば、インドカレー、ケバブ、チーズタッカルビ、火鍋、高いフランス料理
◯異国レベル3(探せば手に入る)
調べなければ食べられないものがここに当たる。ここまでくると食べることが目的になる事が多い。家で自作するのも難しいだろう。各地にある地元民御用達の専門店に行けば手に入るかもしれない
料理例:魯肉飯、ビリヤニ、ボルシチ、ピルピル、キョフテ、ルンダン、フムス
◯異国レベル4(探すのも大変or現地でのみ食べられる)
これは食べるのがかなり難しい。店の希少性もあるし店があっても周辺のコミュニティ向けの店で入るのが難しい可能性もある。あとはもう国内に存在せず現地で食べるしかないこともあるだろう。リットしたテフをオフチョベットして作るようなものがここである。というかこれを食べてたら目的が達成されすぎている
料理例:インジェラ、メソポタミア飯、他
と、なんとなく上記のランク付けでイメージができただろうか。なんとなく食べたことがあるものでランクを付けただけなのでそこの正確性はご容赦いただきたい(ビリヤニはもうブームだというあなたはこれを今更読む必要もないだろう)。そして異国飯の主な異国レベルは3である。異国飯のススメというのは探さなくては食べられないものを食べに行こうということなのだ。
異国飯を定義したところで、異国飯の良いところを挙げておこう
・食べたことのない味が味わえる
普段の食卓では味わえない味を感じられるのが異国飯のいいところだ。それはスパイスの効能だったり料理法の賜物だったりするが、脳が活性化されるような効果がある(個人の感想です)。どうせ料理は食べないといけないものだし、同じ食べることならより楽しもうという精神がそこにはある。
・手軽に海外を体験できる。歴史が学べる
料理というのは風俗の中核を担うものでその土地々々の特性が反映されている。例えばパン一つとっても、土地の酵母の違いでヨーロッパの黒パンや日本の食パン等色々なバリエーションがある。お茶だって日本の日本茶、イギリスの紅茶、トルコの紅茶…歴史と生活によって料理の特性は様々に分化していく。料理を舌で味わえばその土地の特性がさらに理解できる。だって旅行での楽しみには食事も含まれるものだ。異国飯は海外体験である。駅前で食べれば駅前留学である。
ここまでで異国飯とは何か、そしてその良いところを書いてきた。ほら、食べたくなってきただろう。しかし前述したとおり異国飯は探さなければ手に入らない。そこで次からは言ったことのある異国飯屋を少し紹介する。生活圏的に都内が全てになるが…
◯羊香味坊
goo.gl
これは中華屋さんであるが、中国東北部の中華屋さんである。つまりモンゴルとの境目に位置する地方の料理が出てくるので必然的に羊のフルコースとなる。串も羊、餃子も羊、炒飯も羊である。しかしそれのすべてが絶品。サイゼリヤで話題をさらった羊の串焼きにクミンをぶっかける調理の本気が見えるので是非行ってみてほしい。御徒町駅から近いので、立地も良い。
◯エリックサウス八重洲
goo.gl
インド料理であるカレーは今や国民食だがその中でもインドにかなり寄せたミールスが食べられる店である。本店はまた別にあるのだがここも十分美味しい。アチャールやらパパドやら謎のインド飯(インド料理屋で提供される漬物みたいなもんです)を手で食していこう。
何より東京駅の地下なので東京に来たついでに食べられる。都外の方にもおすすめです。
◯also
goo.gl
台湾料理屋である。魯肉飯とか水餃子とかがとても美味しい。お酒も豊富に取り揃えられており現地のお酒を楽しめる(これもまた現地飯の楽しみだ)。そしてなんとオシャレご飯なのでデートにもおすすめです。恋のライバルにに魯肉飯で差をつけろ。何の差をつけられるかは保証できませんが…。
◯ザクロ
goo.gl
これはTwitterでもバズってたやつなので知ってる人もいるやもしれない。谷中銀座の有名な階段の真下にある中東料理だ。店構えも絨毯の上に靴を脱いで上がり食べるという本格派(イスタンブールでもそんな店あったな)。店内にトルコランプがぶら下げられており華やかである。ランチの時に訪問したが気さくな店員さんだったので良かったです。ジャーに入っているお茶が熱いのも良い(中東で紅茶はメジャーな飲み物だが基本的にアイスティーはサーブされない)
◯マシューコウズ・バッファローカフェ
goo.gl
無難なチョイスが続いたのでアフリカを入れておこう。五反田にあるアフリカ(ケニア)料理屋である。ここはメニューを見ても何もわからんので真の謎飯である。ただ店員さんは日本語が話せるしわからなかったら聞けば良い。来店時はサヴァーキという白身魚料理を食べた。美味しかった。あと米っぽい料理もあり結構口に合いやすかった(クスクス的な?)。あと異国飯あるあるだが日本に住む現地の人が食べに来ていることが多い。来店時もそんな感じだった(きっと領事館の人)。更に余談だが六本木界隈は領事館が多いので異国飯も多い。
えー、まぁこんなものだろうか。他にも渋谷のギリシャ料理とか渋谷のエチオピア料理とか(テフをオフチョベットしたやつが食べられます)新宿のトルコ料理とか六本木の北欧料理とか(これは行きたいだけ)色々書きたいのだがめんどくさいのでみんな探していこう。そして食べながらWikipediaでも読んで世界に理解を深めていこう。
しかしこのご時世なかなか外食できない人もいるかと思う(すんなって言ってるし)。ならば通販だ。通販で異国飯を食え。
satoshoten.stores.jp
www.palermo.jp
上の2つはレトルトや缶詰で世界の色んな料理を買うことが出来る通販サイトだ。最近いくつか買ってみた。理想はふるさと納税みたいな感じで色んな国のものが買えればいいのに、と思っています。ふるさと納税すらやらない大人が何を言っているのか。
と、まぁ珍しく長く色々書いてしまった。とにかく異国飯は良いということだ。ほそぼそと出来る趣味でもあるしTwitterのおかげで情報が集まりやすい。有識者の意見をお待ちしています。