続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

2021年初心表明

あけましておめでとうございます。

 

なんやかや2021年になりました。全てにおいて光明が射す感じはないですが色々仕方ないな、と思いつつ今年の抱負。

去年の見たら良いこと言ってました。さすが自分。

今年は3次元のオタクになろうと思います。ここでいう3次元というのは現実のことです。現実から得られるものを得ていきたいなということです。それは感覚的なものだったり実益だったりするかもしれません。はたまたクソみたいなことかもしれませんが自分が3次元の住人であることを理解して過ごすということ、これが目標です。オタク性はもう仕方ないのでこれに折り合いをつけて行こうと思っています。

曖昧な言い方ですがこれに立脚した物事がいくつか始まっており、いずれ結実する予定です。その際は喧伝するのでよろしく。

 

今年見て良かったもの(2020年)

今年はステイホームということもありいつもより多くの作品を摂取した…ということは特になかった。正確には、少し多かったがステイホームが理由ではないということだ。単に色々と見えるようになったということだと思う。興味が拡張していくというのは良いことだし、それを否定することは(大概は)許されない。閑話休題。だから「オタクは~にハマりがち」「この年代は~にハマりがち」という趣味を揶揄するような発言は基本的に嫌いだ。なんであれその人が行動をしている時点で偉いからである(ここに動機というファクターを持ち込むとややこしい(例:モテたくてギターをやる)が、それでも良いと思っている)。閑話休題終了。

ざっくりと今年のトピック。

 

◯漫画面白い

漫画が面白い。「僕の心のヤバイやつ」を筆頭に「チェンソーマン」「呪術廻戦」などネットで話題の漫画を今年は読んだがどれも面白かった。自分は描くくせにあまり漫画を読まないのだけれど反省してもっとちゃんと漫画読みます

 

今年見た映画

犬ヶ島

バンブルビー

シェイプ・オブ・ウォーター

メイドインアビス深き魂の黎明

・パラサイト

ゲット・アウト

ジュマンジ

ダークナイト

・イップ・マン

・タイラーレイク

・イップ・マン2

・6アンダーグラウンド

ワイルド・スピードEURO MISSION

スクール・オブ・ロック

・レオン

・ワンピースオマツリ男爵と秘密の島

タクシードライバー

ワイルド・スピードSKY MISSION

グランド・イリュージョン

茄子スーツケースの渡り鳥

・キャビン

次元大介の墓標

・若おかみは小学生

。ミッション・インポッシブルローグ・ネイション

・マネー・ショート

アイアムアヒーロー

インセプション

王立宇宙軍 オネアミスの翼

・JOKER

・TENET

・82年生まれキム・ジヨン

・劇場版ヴァイオレット・エヴァーガーデン

羅小黒戦記

 

◯今年見たもの

NHKスペシャル「イゾラド・アウラ

12人の優しい日本人

ストレンジャー・シングス3

・クイーンズ・ギャンビット

攻殻機動隊Netflix

・映像研には手を出すな!

 

◯今年読んだもの

・僕の心のヤバイやつ

・天冥の標

・獄門島

・無能の鷹

・水野と茶山

ネムルバカ

・外天楼

チェンソーマン

・呪術廻戦

・僕とロボコ

少女終末旅行

・銀河の死なない子どもたちへ

・インスタントバレット

猫の地球儀

・少女庭園

・忌録

・ハーモニー

・小説の自由

 

2020年今年買ってよかったもの

お題「#買って良かった2020

 

 

 

スピーカー

音楽が好きであるとは言えないが聞いている時間だけなら長いといえる。家では常に何かしらを流しているので音の良さはQOLに直結するのだ。というわけで1万円くらいのスピーカーを買った。詳細は別記事に。

firstlot13.hatenablog.com

確かに音は抜群に良く外見もおしゃれだ。まぁ発送時にパーツがないとかがありメーカーと2、3度やり取りをしたがそんなことはよくある人為的なミスなので責めない。いい音が聞ければそれでいいのだ。あと配線時に付属ケーブルが微妙というインターネットの意見を読み、ケーブルは新しく買った。こういう微妙な追加出費があるのもスピーカーのめんどい部分だ。

 

ワイヤレスイヤホン

理由は上記と一緒。詳細も別記事に。

firstlot13.hatenablog.com

確かに外で踊れるという点でとても良いが、使っているうちに正直耳から落ちたりはする。そのせいかちょっと癖のある動作になってきていてまぁそれは使用者が全部悪いので何も言えない。製品はとてもいい。色もかっこいいし。

 

ヘリーハンセンのマウンテンパーカー

己の誕生日プレゼントである。良いアウターを初めて買ったが良いアウターは良い。

着た時の服のしわの感じやシルエットが抜群なのだ。これには使用者のルックスは関係なく単純に服の力である。長く愛用したい。

 

 

海外旅行

これはモノではないが…別記事ではコンテンツのことをしゃべるのでここに入れておいた。だって今年一番高かったし…。振り返ればぎりぎりのタイミングで行っていた。あと2~3年は海外旅行には行けないだろう。プラス一人での長期旅行というのもよかった。鴻上さんの本を読んでいて、『本当の孤独を感じるためには1週間以上一人でインターネットを絶って旅に出るのがいい』と書いてあってそういう意味では本当の孤独は感じられなかった。Twitterしてたしなんならディスコードもしたし。でもやっぱり早朝便に乗るために一晩を空港で過ごした時なんてのは孤独で、とても良かった。またいつかあの雰囲気を味わいたい。

firstlot13.hatenablog.com

 

以上です。

 

毛狩り隊に襲われる

脱毛をした。都内の車内広告の4割を占めるというアレである。脱毛をするという事は体毛に何らかのネガティブな感情を抱いていることの証拠でもあり、自分のそれが何かというと学生時代授業中寝る時に腕を枕にして寝る体勢を取ると腕の毛がふわふわして鼻孔をくすぐり寝にくいという一点に尽きる。そもそも社会人はそんな姿勢で寝ないし。結局、脱毛のきっかけというのは誕生日付近に届くダイレクトメールだったのだ。500円なら散髪のついでにやっておこうかな、なんて軽い気持ちである日エステサロンに向かった。

 

メンズサロンの受付で問診票を書きながら待機していると二人ほど常連客らしい人達が入ってくる。そもそも脱毛は一日にしてならず、何回も通って毛を根絶していく長期的な治療なのだ。意外と美容脱毛(主にヒゲの脱毛)はカジュアルに行われてるなーなんて思っていると、脱毛体験の説明が始まる。

 

体験プランの説明を聞いていると、なんだか違和感があった。体験ダイレクトメールには「スーパー脱毛プラン150本できます」と書いてあるが、そもそも脱毛の方法には2種類あるらしい。片方はレーザー脱毛、もう一つがスーパー脱毛である。スーパー脱毛は毛穴を電気で焼くという体毛根絶の度合いが高い脱毛法であり、痛いらしい。痛いのは嫌だからレーザー脱毛にしようとすると、それはダイレクトメールの対象外だと言う。しょんぼりだ。結局毛穴を電気で焼かれる刑(古代中国にありそう)に処されることになった。手術台に寝かされ、腕にひんやりとしたジェルを塗られる。「チクッとしますからねー」という言葉とともに髪の毛くらいの針が毛穴に挿入される。

 

痛!!

 

いや、注射ほど明らかな挿入感はないが痛覚は明確に反応している。我慢できないほどではないが身構える必要のある痛みである。狼狽する私をよそに施術は続く。焼く前の肉にフォークで穴を開けるような気軽さで毛穴が焼かれていく。10回ほどそれが繰り返されたあと、サロンの人が言う。

「これくらいならアフターケアがいりませんが、ここでやめますか?」

ダイレクトメールの効力をフルに発揮すればあと140個の毛穴を焼くことができる。私は静かに微笑んで「やめてください」と言った。

 

かくして10個の毛穴が焼かれた。帰り道、ふとボボボーボ・ボーボボの世界観を思い出した。あの世界では毛狩り隊という無法者がのさばっていた。当時は笑っていたが、今なら理由が分かる。毛穴を焼くのは痛いからだ。少し毛が減った手の甲を冷たい風が撫でていった。

犬について僕の語ること

我が家には犬がいて、その始まりは誰が欲しいと言ったのかは忘れたけど、何かしらの犬の需要が発生し、利根川上流の方のブリーダーに向かったことだった。もううろ覚えだけど、そこには結構な数の犬がいてその中からミニチュアダックスフンドという犬種を欲しいということになった。正確には「ミニチュアダックスフンドカニンヘン」と言ってミニチュアダックスフンドのさらに小さいやつである。

そして、ある一匹が選ばれた。彼女は何らかの血統書を持っていて親は立派な犬だったらしい。それこそ何かのモデルのような。でもその血を継ぐ彼女は何故か首の毛が逆立って生えており、モデルとしては不適格だった。しかしそんなことは評価に寄与しない我々家族に見出されて、家族の一員となることになったのだった。そんな決定がなされ家に向かう車中、小さい彼女は車が苦手らしく、後部座席でぷるぷると震えていた。

 

以後彼女はケージに入れられたり出されたりしながら、すくすくと育った。一応「待て」は出来たし(餌を前にして、という条件下においてのみ)「お手」も時々出来た。小型犬なので基本屋内にいたが、散歩の際は我先と飛び出し、外界のものをよく嗅いだ。野草はとりあえず食べていた。人よりストロークが短い脚を高速で回転させ、30~40分は飼い主を先行した。他の犬には割合好戦的に向かっていった。その特性ゆえ、リードを離すことが出来なかった。しかしいざ離すと、こちらを振り返りながらおずおずと歩いていた。その姿はいつもより小さく見えた。

人懐っこく、客人には飛びつく犬だった。しっぽをちぎれんばかりに振っていた。床に寝っ転がるととりあえず顔を舐めにきた。人懐っこいのが行き過ぎて、家族の外出には敏感に反応した。少しでも玄関のドアが開くと吠え立てて、早朝に外出する家族を困らせた。とにかく吠えるし、なんなら玄関で見送ったあと物置(当時自転車がそこにあり、玄関→物置への移動が常だった)が見える位置に先回りし、吠えていた。それが癖になり自転車を使わなくなっても先回りはやめなかった。帰宅時も玄関まで迎えに来てくれた。帰宅後しばらくかまってあげないと吠えられた。

ちょこちょこと移動する方で、階段は4段くらいまでなら登れた。ダックスフンドは足が短いので、段差はあまり推奨されないけど。食卓の椅子に登ることもあった。食卓に登ると前足をテーブルに掛け、食事の匂いを嗅いでいた。

しかし彼女も晩年になると、動きが鈍り始めた。散歩に行かなくなり(その分庭の雑草を食べていた)、階段も登らなくなった。そのうち寝る時間が増えた。陽だまりが好きな犬だった。よく晴れた日はあたたかな窓際のカーテンの中に隠れ、家族を惑わせた。温かいところで寝すぎてホカホカになると水を飲み、玄関とか廊下とか涼しいところで寝ていた。彼女なりに整っていたのだろうか?また、人に寄り添って寝るのも好きだった。ソファで寝っ転がる人の背中とか、テレビを見る人の膝の上とかによく乗りたがった。あたたかいからだろうか。これは最晩年まで変わらなかった。というか、より人との距離が近くなり立っているときも足の甲に乗ってきたし、帰宅後のかまいの要求も多くなった。

世の中にはペットが好きな人がたくさんいて、服を着させたりそれで写真を撮ってあげたり定期的にドッグランに連れて行ったり犬も食べられるケーキっぽいものを食べさせたり散歩と言いつつ乳母車に乗せたり一緒にお店に行ったり泳がせたり様々な娯楽をペットともに楽しんでいる人もいる。それに比べてうちの家族はそういうことに疎かった。というか、必要性をあまり感じなかった。服着せても脱いじゃうし、車怖いから遠出できないし。

みたいなことを書いていると薄々感づく話だけど、彼女が亡くなったのだ。体調が見える形で良くなく、病院に行った4時間後のことだった。死因は老衰であり、穏やかに往生したと言えると思う。実感というものは感じないが、ふと家の中で彼女の足音を感じたり、カーテンの中にいるような気がする日々が続くのだろう。例えば点けたままにしていたリビングの電気を消すときとか。

 

ペットの葬式というのは人間と同じで火葬と納骨の2段階が存在する。亡くなった翌日、火葬場に行った。火葬の前に一応遺体を安置して、目の前でお焼香をする。なんか変だなと思いながら線香を灰に指し、鈴(正確な名前は知らない)を鳴らす。正直このときが一番死を実感したかもしれない。人間の更に仏教に根ざしたシステムをそんなこととは関係ないペットの前でやることで改めて死を実感するなんて変な話だなと思った。そこで毛を一房切り、彼女は火葬された。骨は骨壷に入れた。動物の骨ってあまり意識したことないからピンとこなかった。毛の方が、本質的だと思う。

 

そんなことからしばらくあったあと、馳星周直木賞受賞記事を読んだ。その中で、「犬は無償の愛を教えてくれる」と言う記述があった。そうなのかな、と思う。晩年にやけに身を寄せてきたのも無償の愛だったんだろうか。そういう時に鳴かない犬だったけど、あの膝の上に乗った時の重みと人間より高い体温は無償の愛だったんだろうか。わからないけども、そうであったらと思う。

 

スピーカーを買った

スピーカーを買った。前に買ったのは3000円くらいのロジクールのものだった。この価格帯にしてはサブアンプ(低い音が出るやつ)がついていたのだけど、当時アパートに住んでいたので下の階が気になってサブアンプは鳴らさず…。普通に聞くには問題なかったが先日ワイヤレスイヤホンにしたのもあり音への欲求が高まったので探すことにした。あとなんか時々音が変になるし。

そして友人から50万のスピーカー(一個なので、実質100万)を勧められながらも結果買ったのがFOSTEX3.0hだった。FOSTEXを色々勧められて実際にヨドバシにも見に行ったのだけど、実物は4.0(ちょっといいやつ)しかなく、その後たまたまネットで3.0が白色だけ在庫僅少で復活していたのでノリでポチったのだ。今現在は品切れである。やーい(よくないインターネット仕草。意味のない煽り)

 

しかしてそれが今日届いた。実物を見ると今までのものより大きい(これでもそこそこスピーカー界隈では小さいらしい)。とりあえず置いてみて、鳴らしてみる。

 

なんということでしょう。匠により音に空間が生まれました。270°方向から音を聞いているような感覚。これが1万円と少しの世界である。だいぶ変わるものである。


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お家にいる時間が長いみんな!今すぐスピーカーをよくしようぜ!

 

ちなみに、この際だからと音質について色々調べていたら様々なおもしろ情報が出てきた。もちろんこれで飯を食っている(音響さんとか)人もいるわけでこだわりだしたらきりがないのだけどそれにしても面白い。まぁ電柱を建てる人もいるくらいだし。音は物理行為なのでどうしても解決策が物理になるんだよなぁ。

耳かき音声で眠りに落ちる

ASMRと呼ばれるジャンルにあまり詳しくはないのだけど、気持ちいい音声の総称だということは知っている。在宅中常に音楽を流している民なので、雨の音とか焚き火の音とかを聞いたこともある。

ある日TLに突然こんなのが流れてきた。

www.youtube.com

上坂すみれの耳かき音声である。押しも押されぬソ連声優の名前は私だって知っている。

話は変わるが在宅勤務の昨今、昼休みの1時間に何をしているかと言うとベッドに横たわっていることが多い。眠いから。

つまりこの1時間で耳かき音声を聞けばいいのではないだろうか?なにが「いい」のかはわからないが、少なくとも耳かき音声は机に向かって座っている状態で聞くものではないし、このまどろみというのは耳かきシチュエーションに合っているのではないか?

 

そうと決まれば話は早い。善は急げという。昼食を腹に収めベッドにスタンバイし、試聴動画を再生し始めたのであった。

と、耳かき音声というのはその名の通り耳かきをされる音声であり、別に語りが入るわけでもない。俺の耳は唐突に和室にあり、そこに上坂すみれ(和服猫耳)が入ってきて唐突に耳におしぼりを当てられ細長い竹の耳かきを使って耳をかかれる。そんな様子が左右を行き来する声と衣擦れと吐息で描かれる。体感吐息が一番多い。本当はもっとちゃんとした設定があるらしいけど、試聴動画ではそこまで語られない。

そんな音声を寝っ転がって聞いていると、なんだかすべてがどうでも良くなってくる。というかもはや耳かき部分が要らなくなってくる。息遣いだけで十分成立するんじゃないか?シチュエーションは謎だが。息遣いがすごい。頻度だけならダイハード終盤のブルース・ウィリスくらい息をついている。

 

結果、いつの間にか寝ていたし、昼休みは10分ほど寝過ごしたし、40分後には上司とオンラインで仕事について話していた。社会人とはそういうものである。