続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

初心表明(2023年)

あけましておめでとうございます。おめでたいかどうかに関係なく一年はあけていくなぁと毎年思う。

今年の抱負をブログに書いて何年にもなる。ま、具体的なことは何一つ言っていないのだけど。そんな中大晦日に本当に自分がやりたいことを書き出してみた。それらに共通することを考えると今年の抱負は「変革」かなと思った。これまた大振りな言葉だけど大したことではなくて、やっぱり人って変わるよねというだけのことだ。人混みに流されたり転がる石のようにだったり人は変わっていく。それを車窓からぬくぬくと見ているのもいいけど途中下車して自分の脚であのなんだかわからない高い塔に歩いていくのもいいんじゃないか。そういうスタンス、景色を変えるということ。その思いを大きく書くと変革となる。

曖昧なことばっかり書いても何なので、もう1ネタ。

俺はネットに具体的なことを書かない主義だ。こういうことを言うと「Twitterをやりすぎている」「現在位置が写真からバレる」「Twitterをやりすぎている」などの指摘が各方面からなされるが、その指摘は全て正しい。しかし本当に具体的なことはやっぱり書いていない。薄いとはいえ俺が生きているのは人生でそれは140字をいくら連ねても表しきれない。それを面白おかしくピックアップしたものが俺がネット上に散発的に並べている文章だ。なので俺がネットに書いている文章はすべてフィクションで真面目な意図なんてない。文章から汲み取れる感情はマジだったとしても、意図はない。俺が何かを「面白い」と言っていたらそれはただ面白いということであり、それにより他の何かを意見表明しているわけではない。これは真実だ。今年一年そういう文章を書いていきます。これも初心だな。よろしくおねがいします。

ツイートオブ・ザ・イヤー2022

友人がやってたのでやります

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2022年で一番よかったインターネットのコンテンツ

お題「2022年で一番よかったインターネットのコンテンツは?」

 

オタク界隈にいるとコンテンツの感想が次々と流れてくる。赤血球が酸素を運ぶようにオタクはコンテンツの感想を運びTLを介していきわたらせて巨大なインターネットを生きながらえさせている。なのでコンテンツの感想には事欠かないのだけど「インターネットコンテンツの感想」という縛りは面白い。インターネットは無形でありその主体となる無数の個人のムードによって姿形を絶えず変化させている。その一瞬のアウトプットがインターネットのコンテンツと呼べるものだろう。ある種今最も時代を反映する質問じゃないだろうか。
というわけで自分がよかったな~と思ったインターネットのコンテンツを挙げていく。

 

○AIにラーメン食べさせる

togetter.com

2022年後半はAIがオタクを席巻した。その中でもある意味火付け役となったのが「AIに樋口円香にラーメン食べさせる絵を描かせる」だろう(個人の見解です)。そのユーモラスでAIらしい人知を超えた表現はまさにインターネットミームらしいものだった。ちなみにこの流れの黎明期に「そのうちコスプレイヤー素手でラーメン食べる」というつぶやきがあり本当に一月後にコスプレイヤー素手でラーメンを食べていた。

 

○デイリーポータルZの専門家と街を歩くシリーズ

dailyportalz.jp

今年からではないけど。この接着剤の話はマジで面白くて普通にセメダインへの取材にもつながっていて、それもたまらなく面白い。とにかくこのシリーズは世界への解像度をあげまくる快感があって、小さき頃図鑑を夢中で読んでいたときのような幸せな気持ちを思い出させてくれる。

 

○おかみの気遣いは6F

日本の伝統を見事にネットの言葉で表している。今後おかみを見たら6Fだと思うだろう。

 

○卒業って別れじゃねぇぞ

インターネットにおいてこすり倒された画像は山ほどあってバズったツイートのリプ欄にはがびがびになった神龍の画像が良くぶら下がっている。その中でも黎明期からある「モノ売るってレベルじゃねぇぞ」に新たな息吹を吹き込んだツイート。外人4コマを当事者で再現するとか以上に画像の価値を復権させる試みは素晴らしいですね。いや、面白いしな。

 

○LilKioさんの動画

www.youtube.com

内容は音楽のmixなんだけど、その音楽に合わせてアニメの場面を切り貼りした動画が流れている。そのアニメシーンのチョイスが抜群で不思議な魅力があり、これがキュレーション能力…と思わせてくれるすばらしい動画。こういうのはセンスのなせる技だと思う。前作が良すぎたのだけど今年新作が出てきていて良い。こういう能力ってYou Tubeで十全に発揮される能力だと思う。

 

○初めて走れメロスを読む

omocoro.jp

素晴らしい記事。インターネットって速度と共感だけどそのどちらでもないのに、ないからこそ普遍的な記事に仕上がっていると思う。

 

○彼氏と別れた

anond.hatelabo.jp

これも速度でも共感でもない。文章が時間から始まるの最高

 

こんなところだろうか。来年も良いインターネットに出会えるようにしていきたい。

日記(寄付)

12/30

起きて水を飲む。急に思い立ったので今年も寄付をした。

 

昨年の寄付↓

firstlot13.hatenablog.com

 

で、寄付は確定申告で控除を受ける対象になる。昨年行ったときは何もわからず、というか前のも今年だった。まぁいいや。そうして領収書も貰わなかったのだけど控除が受けられるなら受けたいと思うのが人情だ。

しかし調べてみると、この寄付金控除はふるさと納税とバッティングするらしい。俺はふるさと納税を行っていてちょうど最近アプリ上でワンストップ特例申請を行っている。ふるさと納税は寄附金控除の中でも特例であり確定申告と別に処理ができるのだが(この時点で俺の年収が1000万円以下だと確定した)普通の寄附金は控除に確定申告が必要だ。そして普通の寄附の控除を確定申告で行う場合、ふるさと納税も同じく確定申告を行わないといけないらしい。そうしないと控除されないそうだ。えーっ。だからふるさと納税と普通の寄付で同時に控除を受けるのは面倒だということがわかった。いかがでしたか?俺はふてくされたのでふるさと納税を優先することにします。

ふてくされたので銀行に行って入金を行う。その後録画した「ドキュメント72時間」の傑作選を見る。面白い。こういうの見るとすぐ泣いてしまう。他人の人生に弱いのだ。

 

 

北温泉に行く

そこそこの時間に起きる。東京駅へ。もう北温泉に行くのは3回目なので、1回目みたいに始発で在来線で向かうというハードな旅程はもう立てない。

今も湯は滔々と流れている



ほどほどの時間に新幹線を利用させてもらう。往復1万円なら価値があるってものだ。友人と合流し駅の地下街で弁当を買って新幹線に乗り込む。那須塩原につくと空気が冷たい。しかしここから8℃くらい寒いとこに行くのだ。まずスーパーで食料を調達。今回は二泊三日なのでとにかく量が必要。必要と思われる量を買ったら二人で持ちきれない量になってしまった。何とか頑張って荷物を詰め込み駅へとんぼ返り。カレーやソフトクリームを食べていると路線バスが来たので乗り込む。結構人がいたのでみんな北温泉に行くのかもしれない。寝る。起きたら終点で乗っているのは自分たちだけだった。

バスの終点は展望台になっており関東平野が見下ろせる



北温泉はバスの終点から折り返さないと着けないので、終点からさらに折り返す。そしてやっと、宿へ続く道の始まりに着いた。あとは3キロくらい歩くだけ。

雪景色にネギが映える



予約時に「雪上スパイクが必要ですよ」と脅されて買ったのだけど、歩いてみるとそのありがたみがわかる。凍結した路面には新雪が降り積もり一歩ごとに足元が取られそうになるのだ。スパイクを路面に穿つ意識で歩を進める。雪の中は音がしない。時折、木々を風が抜けていく音が聞こえるだけだ。もくもくと歩いていくと北温泉の全景が現れた。



さっそく上がらせてもらい帳簿に記帳(チェックインというよりこういう言い方がふさわしい)。自炊プランなので炬燵があるだけの和室に通される。4人部屋だけど3人の布団を敷けば埋まってしまうような部屋だ。とりあえず重い荷物を下ろし温泉へ。熱い内湯に身を沈める。手足のかじかみが解ける。全身を暖かい血が巡り、自然と喉の奥から声が漏れる。これこれ~~~~!!!!
存分にあったまったので自由時間。友人はいそいそと猫を撮影しに館内をうろつき、自分は休憩室のこたつに入ってハンターハンターを読んだ。ヨークシン編は面白いなぁ。時々周囲を猫が通り過ぎていくので戯れたりもした。
休憩室からは玄関が見渡せ、ガラス越しにしんしんと雪が降る様子が見える。日帰りの客が来たり帰ったりする。視界に入らないところでずっとテレビが流れている。
夕方になったので自炊。自炊場でもつ鍋を一気に四人前作る。レンチンご飯をあたためる。自炊の醍醐味は自炊場から作った食事を自分の部屋に持っていく行程だ。アツアツの鍋をいそいそと部屋に運び、こたつに入って缶ビールを準備しいざふたを開ける瞬間の幸福感は何事にも代え難い。部屋でビールを流し込みながら鍋をつつく。冬ってのはこたつで鍋に限る。日本酒も飲み気分が良くなってきたので露天風呂へ。山を吹き降りる風は冷たいが、我慢できないほどではない。湯に身を沈めて、時々寒風にあたったりもして長い時間色々なことを話した。Life is 人生。

猫。部屋に侵入してきておしっこしたりもする

早めに起きる。体が重い。食べすぎと飲みすぎと温泉入りすぎだ。うなりつつまた温泉へ(もうこれしか娯楽が無い)。屋外の打たせ湯でシャンプーをするも昨日に増して降りしきる雪に苦しめられる。ワーワー騒いですぐ内湯へ戻る。これこれ~~~~!!!
あとは丸一日自由時間。綿入り半纏を着て館内をうろついて、部屋のこたつで持ってきた文庫本を読んで、昼寝して、休憩室のこたつでNARUTOを読んで、ハガレンも読んだ。地下の卓球場で温泉卓球もした。館内をうろうろしていると日帰りなのか宿泊なのかの人たちとすれ違う。意外と盛況だ。帳場からは英語らしき電話も聞こえた。
再び自炊。キムチ鍋。しかし前日に食べ過ぎていたのであまり食べられなかった…。また露天風呂へ向かうが、今夜は風が強すぎてあえなく撤退。内湯でぼーっとして割と早めに就寝。

起きるとちょっと元気。睡眠は大事だ。チェックアウトがあるのでばたばたと荷物を片付ける。最後に内湯で体をあっためてから宿を出る。昨日の雪がこんもりと道に積もっている中を歩き始める。帰りはひたすら上り坂なので息が切れる。途中雪かきをする人に会釈をしながら黙々と歩く。息が荒くなり暑いんだか寒いんだかわからなくなってくる。水を宿で調達しておけばよかったなと後悔し始めたところでバス停に着いた。遠慮なく雪道に寝っ転がる。息を整えると周囲は無音。時々車が下ってくる。10分後にバスが来る。乗り込むと意外と乗客が多い。カップルは上にある宿に泊まっていたのだろうか。クリスマスだったしなぁ。疲労で寝てしまい起きると那須塩原駅だった。待合室で午後の紅茶ホットミルクティーを飲む。あ~~~甘い!!!甘さ最高!!!これこれ~~!!二日ぶりの甘味に舌鼓を打ちつつ新幹線へ。自由席は結構混んでいた。

地元に戻ると暑いほど。体感温度がバグっている。とりあえずサイゼリヤに入りドリンクバーを堪能。北温泉にもサイゼと丸亀うどんとかつやができないかなぁ。年始の予定を決め解散。帰ってベッドへダイブしすぐ2時間寝た。全身に熱がある。疲労ってすごい。起きてご飯食べてまた寝る。あと2日労働すれば年末だ。

 

2022年見て良かったコンテンツ

友人が「コンテンツオタクは風俗に行かない。その暇があればコンテンツに接しているから」と言っていてなんでそんなひどいこと言うのって思った。はい。今年見たコンテンツの紹介です。参考までに昨年のも貼っときます。

firstlot13.hatenablog.com

まずトピックを何点か。

○ライブが結構やってた
今年はライブに行く機会が多かった。催し自体復活してきているんだろう。行ってみるとライブは面白い。人がたくさんいると楽しいという根源的な感情がある。大勢で叫べて楽しいというより、安心して埋没できるみたいな感情だ。大勢の人が向かい合わず1点を向いているという状況が好きなのかもしれない。来年もライブには行くだろう。

○SF・ミステリ・倫理
今摂取している本の柱はこれらだ。倫理というのは広いけれど…。生きているときになんでこんなんなってんねん、と思うことがあり、それについて少し掘っていくと結局行きつくのは倫理的な問題なことが多い。そういう意味で自分は倫理に興味がある。問題を考える時に考えるための言葉を持ちたい、という思いで関連本を読んでいる。自分の中で何故倫理が前面に出てきがちなのか…それは近年奨励されてきた個人主義が、旧来の大きな制度である社会とかこれはちょっと新しいけどプラットフォームとかと衝突しているからなんだろう。ウェルビーイングとかSDGsとか、でかいものを長期にわたって動かそうと考えるとそれに伴うひずみが出てきてそのあおりを個人が食らっているともちょっと思う。こんなこととても一言では言えないけど、そういう諸問題に頭を悩ませるためのツールとして倫理に興味があるのだ。
思えばインターネットでもこれらの情報を収集していた一年だった。

○ブログの更新が多かった
コンテンツではないけど、間接的にこれはコンテンツ消費に影響を及ぼしていると思うので。現在当ブログはここ数年で最大の年間記事数を記録している。月7記事くらい書いてるんじゃないか。何をそんなに書いていたのか。でもそうやって文章を書くことで自分の癖や、書きたいこと(というか書かざるを得ないこと)が浮き彫りになるということも分かってきた。文章を書くことは珍しく物心ついてから続いている趣味だ。最近「長文を書くのに必要なのは自己陶酔」という文章を見たけど、それはそうで、自分の文章のテンポや言い回しはしみついたものなのでそれを打鍵しているとき自分は確かに自己陶酔をしている。そして人生の中で自己陶酔が低コストで行える時間が確保されているというのは悪くない。そういうわけで他人が自己陶酔している文章も結構好きだ。みんなTwitterだけじゃなくてブログも書いてくれないかな。

 

そんな感じで以下がコンテンツの羅列です。★がついているのがおすすめ作品

○小説
日本SFの臨界点 石黒達昌
日本SFの臨界点「中井紀夫
日本SFの臨界点 新城カズマ
異常論文
アステリズムに花束を(★今井哲也「ピロウトーク」)
ツインスター・サイクロン・ランナウェイ1/2
盤上の夜
三体
現代思想入門
NOVA2019春(★赤野工作『お前のこったからどうせそんなこったろうと思ったよ』)
★プロジェクトヘイルメアリー
medium 霊媒探偵城塚翡翠
オメガ城の惨劇
翼ある闇 メルカトル鮎最後の事件

今夜、全てのバーで

星を継ぐもの


○映画
★マリグナント
HEAT
ドロステのはてで僕ら
THE GUILTY
12モンキーズ
ジェーン・ドウの解剖
シンウルトラマン
トップガンマーヴェリック
トレマーズ
アメリカンスナイパー
悪人伝
★RRR
グーニーズ
ギレルモ・デル・トロ驚異の部屋
ザメニュー

★NOPE

ウェンズデイ

 

○アニメ
★地球外少年少女
古見さん二期ED(映像)
ガンダム逆シャア・UC・閃ハサ)
うる星やつら
★ぼっちざろっく
チェンソーマン
サイバーパンク

 

○漫画
★ヒッツ
★撃滅のジェノサイドギグ
ブランクスペース
ぼくらのよあけ
喧嘩商売
宝石の国
ザ・ワールド・イズ・マイン
女の園の星
斬り介とジョニー四百九十九人斬り
レイリ
★本田鹿の子の本棚 第110話
★エビのエビデンス

 

・読み物

kemur.jp

note.com

healthy-person-emulator.memo.wiki

 

M-1 2022の感想

M-1、ここ最近は夏の終わりからオールウェイズ楽しいイベントになっていてYou Tubeにあるネタを追うだけでも時間がかかる。そしてあくまでライブである予選とテレビショーである決勝戦は全く異なるイベントなので、決勝戦だけの話をするのは難しい…。今年は友人とDiscordでやんやいいながら視聴して感想戦まで行ったのであらカタ感想は出がらしになってしまうが、とりあえず敗者復活で好きだったネタを挙げていく。
シンクロニシティ
3回戦のネタ…何なら昨年からこのタイプのネタをやっていたのだけど4分のネタとしての強度が尋常ではなかった。後半の「な・ぐ・る・ぞ」から全部面白い。地味に「できるぞ」もいい
・ストレッチーズ
これも前に見たネタ。でも水掛け論の仕組みで笑わせておいて最後パッションに至る流れは何回見ても良い。
・令和ロマン
ABCのウッディのネタが好きだったけどドラえもんもすごくいい。You Tubeに上がってるダラっとした感じから一変、ボケを詰め込みまくって容赦なく笑わせる感じが2位の所以だと思います。「こいつ通常回なのに!」は残してほしかったけど先生が怒鳴り込んでくるとこの処理がきれいでかつボケになっていて美しい。来年絶対決勝行ってくれ。あとUSJ下着女子をいじるの地味にウエストランド並の毒があるよ!
ビスケットブラザーズ
異常な漫才だった。まず「異国語を流暢に言うとノータイムで自分の脳で自国語に変換され理解できる」ことを「日本語を変な言い方にする」って形に落とし込む設定が異様だし、そこから「異国語がちゃんと言えていないから自国語で変な理解になってしまう」ことを「変な日本語を変な言い方で言う」とすることで無限にボケられるシステム。本当に無敵のシステムなので10分くらいずっと笑いながらトリップしたい。
・ななまがり
異常な漫才その2。「こんなのはじめて」って言えばいいので無限にボケられるのをいいことにやりたい放題。「ずっと何言ってるの?ず~っと何言ってるの!?」は本当にそう。ゼロ距離手相占い→ジジイフラダンサー→近々の流れ笑いすぎた。あと平場のボケ方が多様すぎるのもずるい。いろはに千鳥のななまがりのボケを当てるやつ面白かったなー
ヤーレンズ
3回戦のロングver。ボケも変わってて見飽きない。流星~♪のボケ好きだったんだけどなー。最後の駐車場のサイレンのボケを理解させる間、マジですごい。来年令和ロマンとツーマンやるらしいので万難を排して見に行きたい。
マユリカ
序盤から中谷で笑いが所々起こっているの、ロングコートダディの兎に対するそれみたいで知名度の高さを感じる。ボケ数少ないしちゃんとボケを一回繰り返すのに物足りなくない漫才。ここもぜひ関西の賞レースで上がってきてほしいのですが…

 

ここからは決勝の話。なんかOPが結構バラエティっぽかった。でも番組全体の格が落ちないのがM-1のすごいところ。
・カベポスター
ABC優勝ネタ。それを別の賞レースにかけてかつ決勝に行けるというのが今年のカベポスターの凄みだ。準決勝の写真でこのネタだと分かって笑った。もちろん構成もいいし「子供あるある」「ンで終わる」「痛い叫び」と3つの軸をネタ内で並走させて万人が笑えるようになっているのが素晴らしい。
真空ジェシカ
友人とも言ってたのだけどこのコンビは20~30代中盤がボリュームゾーンのボケ方をしてくるので完全に狙い撃ちされて笑ってしまう(「俺じゃなきゃ見逃しちゃうね」)。2月にM-1ツアーで見た時よりボケ数がすごく多くなっていて勝ちに来ているな~という。とにかくネタの中で話が無茶苦茶に展開していくのでそこは好みが分かれそうだけど「ハッキングに中身がない」とか力業で押し切られてしまう。「六法全書の同人誌」はあえて入れてるんだろうな。今大会で一番ギリギリなボケは「すべてのAEDに使われた形跡がある」だと思います。
・オズワルド
前々からあるネタのブラッシュアップ。序盤少し早かったよな…と思いつつ敗者復活でも後ろにスタジオが見えるような迫力があったのでやっぱりすごい。畠中の「~だってさー!…本当に恥ずかしいね」が伊藤への意趣返しなの1回のボケに文脈を詰めすぎだよ。俺の中でオズワルドはもう2回優勝しているのでいいんですけど、はやく獲ってくれ~
さや香
正統なブラマヨ系譜漫才。素晴らしいです。免許返納の気づかせ方も父親の年齢の仕込み、佐賀いじり、全部効果的にハマっている。新山の身体能力がツッコミに活かされているの見ていて気持ちいい。歴代2位の点数らしいけど文句なし。
男性ブランコ
こういうネタ好きだなぁ。「お前…」で崩れ落ちる浦井の死に方が美しい。打ち上げ配信で大悟が「お前志村けんの笑いができるな…」って言ってたの笑ってしまった。浦井も平井も大悟道に出てほしい。「ダブルあさま山荘」も危ないボケだけど準決勝の後に追加したとか。あさま山荘って他の芸人もボケに使ってたしもう危険ワードじゃないのかも
ロングコートダディ
大喜利の力で押し切られた。すがすがしいほど笑い飯。「お味噌汁持ってる」なんてすごく哲夫っぽい。「青春」「大奥」もすごく好きだな~。今最もM-1とKOC2冠に近いコンビだよやっぱり。
・ダイヤモンド
3回戦のロングver。やっぱりこういうのはネタにノれないと難しいのか…?中盤の野澤が歩き始めるとこが好き。他にもいろんなネタがあるのでテレビで色々なネタを見たい。「ラッキー〇〇」のネタすごく笑った。
・ヨネダ2000
もっとぶっ飛んでほしかった。でも地味に円陣の「絶対に~」とか「それを円陣で言えばよかったのに」とか細かいとこは外さないんだよな。3回戦のネタくらい最後まだ見ぬところに連れてってくれることを期待してしまう。このコンビ平場が強いので普通に来年売れます。
・キュウ
準決勝のネタ見たいな~。ゴリラのネタも地上波でやってくれ!
ウエストランド
前回みたいに井口が自分を卑下するネタじゃなくて第三者を攻撃するネタだから井口の勢いにつられて笑ってしまう。お笑いファンの内輪ネタも含まれてるし田舎出身だし結局アイドルに一番厳しいとこが面白い。長くみてると井口がどんどん自分の狂気に取り込まれて頓珍漢な言動になっていくのがたまらない。「警察に捕まり始めている」ってなんなんだよ。翌日のラヴィットを見ているといくらでもアドリブ放り込める(しそれに河本が全く対応できていない)ので強いネタだよなぁという。既存ネタにいくらでもアドリブ載せられるのはとろサーモンっぽい。これ年取ってから年金とかに毒づいてたらめっちゃ笑うだろうな。あとこのネタを実質アドリブでやってた佐久間さんの100ボケ動画非公開なんですか?もったいない…。タイタンシネマライブどっかで見に行こう。
・最終決戦:ウエストランド
「夢」の速度だけで勝ってたな。ぺこぱ以来のM-1ハックで8分ネタをやったのが勝因です
・最終決戦:ロングコートダディ
さいご太秦というきれいなオチなのが逆に惜しいとすら思う。「去年の鳥貴族」ってワードが強いんだよな
・最終決戦:さや香
男女ネタはM-1だと難しいのだけど…うまく最後払しょくしてた(モヒカンのとこ)。それでも難しいんだけど、後半の逆転のところはすごく笑ったしいいネタだった。これでもきついのか…来年ほんとどうするんだろう。西でガンガン売れてくれ(もう売れてそうだが)

ちなみに個人的な順位です ヤメテクレ〜
さや香(1)
ロングコートダディ(1)
真空ジェシカ
ウエストランド(1)
さや香(2)
・カベポスター
ウエストランド(2)
男性ブランコ
・オズワルド
ロングコートダディ(2)
・ダイヤモンド
・ヨネダ2000
・キュウ