続けてもいいから嘘は歌わないで

同人作家の同人以外の雑記が主です

FRENZ2023お疲れさまでした(作品制作編) #FRENZ_JP

今年のFRENZ出展作『プラネタリネア』の話をします。


◯曲を見つける
5月に行われたコミティアに文芸サークルとして友人と参加していたのだけど、その帰りにSpotifyから流れてきたのが『プラネタリネア』だった。そして聴いた時「これのMV見たすぎる」となった。見たいものは作る。そういうことです。

◯コンセプト
制作初期にとりあえずテキストで曲を聴いて得られたインスピレーションを全部書き出します。書き出したものが下のやつです。

◯長瀬有花
・黄色
◯コンセプト
・楽曲「部屋の中一時の妄想宇宙ファンタジー
・~リネアは植物っぽい(?)
プラネタリウムの機械が花弁に包まれている

◯ディティー
・シチュエーションは「部屋の中」
・部屋は黄色メインで植物も置いてある感じ。おしゃれ
・サビは音MADっぽい感じにもしたい。楽曲のごちゃごちゃ感再現。分裂。
・サビは定点でキャラが動くandカメラも横に動く
・曲が進むにつれて現実から乖離していく。
Ex)窓の外の街並みが非現実。怪物がいるとか何か飛んでるとか
部屋の置物がどんどん無機質?宇宙的に
服装が部屋着から非現実的な服に
・ラスサビは一種トリップというか現実感がないような。マーブル/サイケ。紙吹雪。
・サビ以外はもの少なめ。部屋の全ては描かず小物で表現。冷蔵庫とかマットとかベッドとか
・中盤電気を消して(曲が静かになる→カメラ上パンで手のみフレームイン。ずっと映っていた垂れ下がるひもを消す(←ここ動きをリアルに))プラネタリウムで星が投影される
・最後カメラが引くと窓が見える。映像が部屋で行われている。それが更に引くと本当に宇宙にいる?or誰か(本人?)が見ている

〇アイテム
・黄色い部屋
カーペットorラグ
観葉植物(フェイクグリーンのほうがいいかも)
ラジオ

いかがでしたか?完成映像に入っている部分も入ってない部分もありますが、まあ流れは見えてる感じですね。6月くらいにはこの辺が見えてたと思うので、あとはひたすら書いていきます。この辺で転職活動を始め私生活が終わりになっていたので俺にはこれしかないんだという勢いでのろのろと進めてた気がする。私生活が終わっている時制作というのは大変甘露な時間になるのですね。
今回の制作の個人的ポイント
・微妙にロトスコ
ダンスぽいものをいれることが確定していたので、とりあえず曲を流しながら自分で自由演技をして、それを撮影し、その上からキャラを描くということをしてみました。結論から言うとオタクは踊れないし動いてるオタクはfpsを落としても(作画時1/10くらいにしてる)見てられないので使用シーンは一部に留まっています。ロトスコしたきゃダンサーさんに声をかけましょう。あとキャラを作画で乗せる時ひたすら腰の位置を上げ続けるの、ちょっとつらいんだよな流石に。
・カットを繋ぐ
今回始めてMVを作って思ったのは、カットを繋ぐ難しさたるやというところで、人は全く異なるレイアウトの絵を連続で見るのがきついんだな〜という発見がありました。何も考えないと結局レイアウトが収束して全部日の丸構図になっちゃう。意識して散らしてみたつもりでしたが…うーむ。

◯版権曲の取り扱い
今回始めて版権が存在する曲を扱うこととなり、お盆に泣きながら有識者の友人に相談して方針を決めました。今回著作権はイベント側で権利処理がなされますが、それと別に原盤権(「原曲ながしちゃだめよ」権)があり原曲をアレンジ(編曲)する必要があったわけです。そこはココナラでぜんぶ探しました。皆様ありがとうございました。カスすぎて歌の方から歌唱データがバースとコーラスに分かれてる意味もわかりませんでした。

◯そんなこんなで提出
結局8月末までは原曲で作業し、最終提出ギリギリで出来上がった編曲verと音だけ差し替えて完成となりました。おひ〜〜。そしてこのラスト作業の糧となった長瀬有花ライブエウレカの感想はこちらです。

◯当日
当日は昼の部から参加だったので観客としてのロールをこなし、悠々と夜の部に参加しました。もう流石に緊張しないぜと思ってたら夜の部OPで感情が揺さぶられすぎて普通に泣きました。ののの先生に「今年も新作見られるんだ〜」って言われた喜び。そんな喜びに浸ってたらド頭で名前が呼ばれて「??」でした。まあ呼ばれればあとは…作品上映の間スピーカーの前で踊るしかないですよね。MV作者の特権は好きな曲をあの音響で流せることなので。
上映後は壇上に上がり、主催陣とお話させていただきました。「まあコジエズさんはこれからも色々作っていくだろうから…」と言っていただけたのが嬉しかったです。確かに出す作品の方向が毎年変わり続けているので、こう、なんともですな。あと翌深夜の部のトップ(初心さんのやつ)で「部のトップで流れる作品はその部を象徴するような作品にしてるから」という話がありそれも嬉しかったです。てか自分でも今までの傾向としても、自分の作品は良くも悪くもトップめ、早めの作品なんだよなーとは思います。
あと壇上のあとも過去作に触れていただけて僥倖でした。その後も何人かの方に「曲がよかったよ」「動きましたね」と声をかけていただけて感無量でした。あざすあざす…

◯そんな感じで
無事今年も作品を流すことができました。変な話ですが、自分はFRENZに「俺は作品を出す場がないとダメなんだ」という気持ちで出展をしているので、自分の中の沸き立つマグマを表現しているわけではないのです。そんなウケ狙いの人間が出展できるFRENZ、ぜひ皆様も出てみてください。時々Twitterで出たかったな〜でも力がヨ…みたいなつぶやき見るけど全然行けるって!!マジで!そこの若そうなアカウント、一般社会人男性よりは映像カラテ強いよなぁ?映像は人を傷つける道具じゃねぇ!俺とバトル映像で勝負だ!対戦よろしくおねがいします!!